議会の動き

26.02.25 前田 ともき 議員が一般質問を実施

概要 / 代表・一般質問 / 討論 / 議案に対する態度と考え方

一般質問 前田 ともき 議員

〇動画URL(第374回2月定例会2月25日 質疑・質問(一般)):

https://smart.discussvision.net/smart/tenant/pref_hyogo/WebView/rd/schedule.html?year=2026&council_id=119&schedule_id=225

第374回(令和8年2月)定例会 一般質問
質 問 日:令和8年2月25日(水)
質 問 者:前田 ともき 議員(ひょうご県民連合)
質問形式:一問一答

1 過去の指摘、質問事項の実現と今後に向けて

(1)なぜ県の政策は後手に回るのか

  知事に初めて質問したテーマは「県議会の議事録読みました?」その趣旨は、当局レクのみならず、議会の声、元職の声、これまでの経緯を踏まえて、県政課題の解像度を高めること。

 また、当時は否定的に答弁返しても時代の流れで評価は変わる。民主党の子ども手当は、反対も多かったが今では当たり前。逆に累計利益150兆円のGIPFもしかり。

 県議15年を経て思うこと。これまでに提言したテーマが実現して喜ぶことも多いが、なぜ実現にこれほどまで時間がかかるのか。また、兵庫では未実現で他府県や国が先行し、悔しい思いをすることも。委員会で議論しても課長は議事録を見ていないのでは、と思うことが多々ある。

 知事も議事録をまだ読んでいないと思うので、ここで僕の過去の質問を振り返りながら、県は如何に後手に回り、タイミングを逃していたか、自覚を促していきたい。

 過去に提案し、国や県で実現した案を一部抜粋すると、

 2012年は、LGBT政策、スポーツの知事部局移管、スポーツコミッションの創設、メザニンファイナンス。14年前に提唱したSCは本年実現。この質問は誰も覚えてないと思う。

 2013年は、クルーズ誘致やふるさと納税のクラファンや寄付個別化。今では当たり前のクラファンや個別事業も当時はなかった。

 2014年は、ICT監の設置、ICT戦略、オープンデータ。重要なICTの司令塔はわずか12年前には存在しなかった。AIの非連続な成長を前に重要性は増すばかり。

 2015年は、投資教育の推進。ここから日経平均は3倍高。ドローン活用は11年前から。警察署の統廃合や採用基準の緩和、企業立地の緑地率緩和や市街化調整区域の活用。昨年から国は緑地率1%に引き下げることを検討中。粒子線医療センターの収益改善は黒字段階から長期リスクに警鐘。

 2016年は、県大成績トップ1%の授業料無償化、県立施設の無料開放日や若者料金の値下げ。プレミアムデーについては10年前から指摘してきた。

 2017年は、臨時・非常勤公務員の待遇改善、規制改革推進会議の創設、広報戦略監の設置。

 2018年は、AYA世代の妊孕性の温存、Eスポーツ、遺贈寄付や寄付型私募債は金融機関との提携数が圧倒的に不足。株式会社夢舞台の100%子会社化。土地建物売却に連動してオペレーターの取り扱いが今後重要になる。

 2019年は、超長期債の発行、病気療養中生徒への学習支援、ブラック校則対策、誹謗中傷や名誉棄損への対策代行、パワハラ・カスハラなどの積極的な事件化は、ここ数年でその重要性は気づいたのでは。

 2020年は、所得制限の最適化(不妊治療・AYA妊孕性で所得制限400万)、交番再編、オンライン職務質問パトロール。

 2021年は、県営住宅のエレベーター保守の委託変更で年2.7億円の削減や同性入居。県庁SPI試験や中途拡大で採用力強化、「ひょうご保育料軽減」や「不妊治療ペア検査助成」など所得制限の撤廃。

 2023年は、インフレ時代の予算編成、県営住宅の優先要件(子育て世帯は18歳未満へ拡大、多子世帯は政令月額を増額)、防衛産業の誘致は国策レベル。混浴規制は地味だが。

 2024年は、県警の業務の廃止・縮小、交番勤務の短縮や通勤型駐在所、当番制の導入と宿直人員の削減。

 2025年は、インタースクールの誘致だが東京都が先鞭をつけた。県による市町業務の補完・共同事業も国で議論がスタート。

 前田が指摘、質問した当時は否定的な答弁だったが、今では実現・他府県に先行されている政策も多い。なぜ県政は後手に回るのか、最適なタイミングを逃すのか。

 議員からの質問・提案を当局は政策形成にどのように活用してきたのか、そして今後どう活用するのか、当局の所見を伺う。

(2)後手その1:イールドカーブフラット化で超長期債の発行

 だからあの時いったのに。今更遅いよ。多々あるがわかりやすい例を挙げよう。

 私が超長期債の発行強化を質問した2019年。10年物国債はマイナス金利、7月に起債した30年債は僅か0.446%だった。

 超金融緩和と景気後退懸念で、10年物国債と1年物のスプレッドはほぼゼロとフラット化。50年債への規制緩和も含め長期調達の天与のタイミングと訴えた。

 しかし、平均調達年限は12.67年から質問の翌年に13.29年に僅かながら伸びた程度で、30年債は500億円を起債できたのに200億円のみ。

 需要残300億円分の30年債を利率0.446%で調達していれば、金利総額はたった約40億円。現在の30年物国債利率3.4%程度で同額を調達なら7.5倍の約306億円。その金利差額は266億円でそのまま県民負担となる。

 単年度の30年債だけで266億円。20年債も増やすなど調達年限を年単位で伸ばし、6年分の起債額を考えると1000億円を超える金利差となっただろう。まだ金利が低かった2023年にも重ねて多年度財政中立や前倒し調達を訴えた。かねてより、金融と不動産はプロで運用すべしと口を酸っぱく伝えてきたが、実に残念。

 なぜ前田が指摘した時に、調達年限の長期化を十分に図らなかったのか。

 かねてより指摘してきた長期金利の上昇への備え、有識者会議のあり方、運用のプロ化は一向に進んでいない。数千億円単位の調達・運用を素人で運用するリスクについて、当局はどのように考えているのか。

(3)後手その2:過剰投資の自制

 県政改革方針では、類似団体との対比で過剰な投資が明らかに。予算案や当局とのやり取りで感じていた違和感。地元の声や要望ばかりを考慮し、費用対効果や効率性は考慮せず。

 また、議員もあれしろ、これしろ。予算要望ばかり。議員各位も、今一度ご自身の過去の発言を振り返っていただきたい。前田はあれをやめろ、予算を削れ。そのような質問を数多くしてきた。

 例えば、2012年・23年本会議では縮小都市への転換、インフラを使うから捨てるへと訴えた。小規模な町・集落の維持は、水道・警察・医療・学校・道路・防災など膨大なコスト、インフラ維持コストに耐えることはできないと。しかし、井戸県政・齋藤県政ともに改革の動きなし。県は市街化区域以外のインフラ投資、補修はやめるべきとも意見したが議運でも批判続出。

 2017年議会では警察署・交番の再編統廃合を訴え、数年後に実現した。しかし、警察音楽隊は専任32名で年2.3億円の費用で廃止を訴えたがいまだ未実現。

 県営住宅の好立地は売却、面積・スペックの見直しで過剰コスト是正と戸数 削減。粒子線センターの廃止もずいぶん前から訴えてきたが、県内治療に留意の声ばかり。部品制約が無ければ、廃止の決定は更に遅れていただろう。

 2020年本会議では、県単土木。国庫要件に満たない急傾斜地崩壊防止工事は 人家5戸以上を対象に1エリア約8,000万円、対象2,000、約1,600億円を批判してきたが、当局も・議員も着実に進捗を進める声ばかり。

 昨年3月の予算委では知事にやめる勇気を問うた。選挙掲示場を3割やめる、長田楠日尾線をやめる、県民だよりひょうごの毎月発行をやめる、2億円の高校プールをやめるなど、初心者レベルのやめる事業を提示。しかし、同年秋に屋上プールを設置する議案が来た。屋上は地上より更に防水・全体の躯体増強でコスト増につながる話だが、委員会で質問してもまともに答弁できる人はいな かった。

 議場の再建は不要と主張してきたが、まだ10億円近くを使って議場を建てる  つもりなのか。

 委員会や打合せでも数多くの無駄・投資の自制を求めてきたが、危機的財政 状況を当局から感じたことはない。どうすればその自覚を持ってもらえるのか。

2 フェニックス埋立事業の経営体制・効率化・規制改革

 フェニックス事業は事業収益百数十億円程度で半分以上が自治体からの廃棄物処理料等で運営、従業員約100名、関西の最終処分場を担う大規模な組織。類似企業の大栄環境が県内にあるが、その時価総額は4000億円。経済規模大、県民生活への影響大、静脈産業として市場から評価大な分野。

 理事長は服部副知事が担い、169市町村等から構成される協議会の事務局を兵庫県が担っているため、兵庫がボトムアップで問題提起し、構成団体・首長間で議論願いたい。

 まず、組織体制。関西広域連合議会でも同様の指摘をしたが、職員は数年で入れ替えの出向者で混成、職種も頻繁に変わる。すなわち、組織への帰属意識、専門性が進まず、運営の合理化・効率化はもとより、長期的な視点の欠如が構造的に起こりうる。議会のチェックは無く、首長の関与も薄い中で組織体制は妥当か、しっかりと議論していただきたい。

 長期収支の見通しではR11年以降は単年度赤字を継続し、R18年には累積赤字に転落する見込み。今後もインフレで施設維持管理コスト増加、埋立完了後の跡地 管理費用の増大が予想されるなかで値上げが必要。従来、不法投棄、不適正処理を防ぐために受入単価を抑制してきた経緯もある。民間向けは更なる値上げ必須だ。

 自治体向けも安値請負は、世代間負担の不公平に留意すべき。

 ごみ処理量は、最大年との対比で3割程度の水準。一方で、稼働基地は変化なく、津名など一部基地を休止するなど、聖域なきコストカットには政治的決断が必要だ。

 45年前とはるか昔、技術・環境で制定されたフェニックス法は経営の効率性を奪っていないか。改正すべき点はないのか。経営者目線で教えてほしい。

 例えば、法律では埋立は海面埋め立てに限定。護岸建設コストが1000億円単位となるなかで、陸上埋立など緩和すべきでは。

 環境省は、ごみ処理の広域化・集約化を求めている。例えば、業務範囲を「埋立」から「資源循環全般」へと拡大する。市町が担う中間処理も当センターで運営できれば、高機能化で減容化、一括処理で効率化や人員の統合など規模の利益を 享受できる。

 廃棄物からの資源回収も新規分野だ。特に、建築資材への再資源化や焼却灰から貴金属を回収することは高騰する金銀などコモディティ価格の高騰で採算に乗る可能性もある。

 土地の売却では尼崎市の船出だと、容積率200%、緑地面積率10%、賃貸可否は否。規制自治体に緩和を求めるべき。緑地は5%まで引き下げ可能。土地の高度利用、つまりは高値で売却する邪魔をしている。

 最終処分場の「廃止」認定は極めて厳格であり、数十年間のモニタリングが必要。しかし、早期の土地・資産利用のため、暫定利用の拡大や特区、法的解釈の柔軟化を求めるべきだ。

 組織体制や法改正による経営の自由度、市町村事業の受け入れなど検討すべき課題は多岐にわたる。船頭が見えないフェニックス事業について、抜本的な取組が必要ではないかと考えるが、当局の所見を伺う。

3 産業立地条例の停止 ~貧乏自治体が金持ち企業になぜ補助金~

 兵庫県は全国最強クラスの誘致制度で、誘致件数もトップクラス。これをよしとする風潮に悪魔の代弁者。

 市場環境を俯瞰すると補助金は無駄、いったん休止しよう、という提案だ。

 分譲可能な産業用地の面積がここ10年で半減し、立地先が不足。経産省によると、都道府県や政令市の約8割が5年以内に産業団地の枯渇に直面。円安進行による製造業の国内回帰と経済安保の強化で国内立地を志向。

 2007年度に30兆円だった大企業の現預金は80兆円と空前の金余り。今年はコーポレートガバナンスコードの改定で金融庁が現預金の利活用に圧力。

 仮に、即時償却税制の成立、高圧経済なら設備投資意欲を加速させる。すなわち、企業の投資マインドは最高潮であり、あえて税金を払って誘致する必要性はない。雇用確保のためなら働き手不足が加速する中で不要だ。

 また、投資誘発効果があったとしても、補助金額が多い大企業、上場企業なら株式を外国人が32%を保有し、株主総還元で約5割が株主に流れる。一方、労働 分配率は右肩下がり。すなわち、せっかく支払った補助金は日本人のためになっていない。例えば、3ヵ年の交付額の大きいダイセル225Mは時価総額3900億円で外人比率33%。アマゾン153Mに至っては320兆円の時価総額。大金持ち企業に貧乏兵庫がなぜ金を配るのか。

 また、自治体間の消耗戦は避けるべきだ。和歌山県は上限100億円で誘致するなど札束のはたきあい。自治体間の潰しあい。広域連合で議論し、誘致合戦、消耗戦からの脱却を主導すべきではないか。

 企業の設備投資や進出に税金を支払うのは一旦停止し、次の景気後退局面まで待つべきと考えるがどうか。

4 ウォーターフロントの開放 ~港湾・海岸は誰のもの~

 以前から疑問に思っていたこと。海岸、港湾に漁港、海に面したある種の一等地。しかし、港湾・漁業者が独占し、近寄りがたく、寂れた雰囲気で遠い存在。

 ここ数年の港湾法の改正でそこに少し風穴が開き、他業種の民間の参入余地ができ、中突堤のアリーナなどはその先進事例。ウォーターフロントの開放について伺う。

(1)ふ頭未利用地の活用・臨港地区と分区条例

 各土木事務所の保有資産を見て気になったのが、約38.7万㎡とディズニーランド0.7個分にも及ぶ広大なふ頭未利用地。そして、現況や利用地の収益について、どの事務所で聞いても的を得ない回答。適切に管理されていないのでは ないか。

 また、従来の臨港地区は港湾・物流関係者のための土地利用にほぼ限定されてきた。土地利用や産業構造の変化で取り残された土地、放置された資産。これを活性化するには、ルールの見直しが必要だ。

 例えば、「臨港地区の分区内構築物の規制条例」では、建築基準法の用途規制は適用除外となり、分区毎に定める用途以外の建築物は、建設できない。

 兵庫県は、臨港地区の指定は最小限とのことだが、分区の配置は最適化されているか。構築物の用途に厳しい区域に指定しながら、長年使われることなく放置されているエリアはないか。

 マリーナや修景厚生港区では用途が限定的だが、優先すれども広く一般向けを前提とすべき。開発の自由度を高め、ハーバーフロントを全ての人に開放すべきだ。

 ついては、ふ頭未利用地の現状及び改善策と臨港地区指定や分区の最適化、条例上の構築物についてはもっと自由度を高めるべきと考えるが、当局の所見を伺う。

(2)みなと緑地PPPの活用

 港における PPP/PFI 手法としては、使用許可、普通財産・定借に指定管理者があったが、近年みなと緑地PPPや海業(うみぎょう)等の新たな制度が加わり、尼崎のびのび公園・丸山漁港で実施予定。

 特に、海岸も民間が一体で利活用できる点に期待している。

 青木県営住宅のPFIでも重ねて指摘したが、公募要件も含めて成否は細部で決まる。例えば、みなと緑地PPPによる収益施設の建蔽率は、用途地域に準じるので、Park-PFIの12%に比べれば建蔽率は大きいが、さらに自由度を高めるべきである。

 事業期間は最大 30 年としているが、それでは箱物は採算に乗りづらい。公募当初から再契約でより長期も可能とし、投資経営の予見性を高めるべき。港湾 緑地である尼崎のびのび公園では契約期間10年以上 20 年以内で公募していたが、利活用や参入が限定的となっていたのではないか。他の事例では事業者に 契約期間も提案してもらうようにしているところも。

 また、公募の想定イメージ図は、釣り・遊漁体験やBBQばかり。尼崎のびのび公園では修景厚生港区で設置可能な構築物に限定されていた。飲食店、売店その他の施設と記載があるが、国土交通省ガイドラインでは宿泊施設や民間事業者の提案による施設も想定するなど間口は広い。港湾緑地の利活用は高級ヴィラ・オーベルジュなど渚泊も対象として明示すべき。公募時 にもわかりやすく自由度の高さを訴えるべきだ。桟橋設置や水上建設も検討願いたい。

 ついては、今後の港湾緑地活用に向けた公募の検討にあたっては、期間や対象施設について、民間事業者が参入しやすいよう、より自由度の高い内容とすべきであると考えるが、当局の所見を伺う。