概要 / 議案に対する態度と考え方 / 会派提案の意見書案
-12月定例県議会を開催-
12月定例県議会が2024年12月3日から12月13日までの11日間にわたり開催されました。
<主な審議日程>
12月3日(火) | 本会議(開会) | 議案上程、知事提案説明 等 |
12月6日(金) | 本会議 | 代表質問 |
12月9日(月)~12月8日(火) | 本会議 | 一般質問 |
12月11日(水)~12月12日(木) | 常任委員会 | 付託議案審査 |
12月13日(金) | 本会議(閉会) | 委員長報告、討論、表決、追加議案上程、知事提案説明、請願処理 等 |
<質疑・質問>
我が会派からは次の議員が県政についての当局の見解を質しました。
1 県民が安全で安心して生活できる兵庫県政の推進について
(1)県議会、県内市町、関係団体等との信頼関係の構築について
(2)風通しのよい職場環境づくり、職員との信頼関係の構築について
(3)今後の県庁舎のあり方について
(4)兵庫県立大学授業料無償化の見直しについて
(5)告発文書の対応、公益通報者保護について
(6)正しい情報発信、広報のあり方について
(7)SNS等による差別・偏見、誹謗中傷抑止の条例制定について
2 カスタマーハラスメント等のハラスメント撲滅について
3 「差別・偏見等の人権侵害のない社会づくり条例」(仮称)の制定にむけて
全文
1.県民が安全で安心して生活できる兵庫県政の推進について
(1)県議会、県内市町、関係団体等との信頼関係の構築について (総 務)
私はこの立場をいただき1年9ヶ月が経過しますが、この間、雑談も含めて知事とじっくりと県政の推進についてお話をさせていただいた機会はありません。会派の部屋にも来られる機会は、定例議会が終わったときのみの短時間でそれ以外はほとんどなかったと記憶しています。県内各市町の首長のみなさんや企業をはじめ、関係団体のみなさんの中にも「対話やコミュニケーションが不足している」と感じている方はたくさんいらっしゃると思います。
今回の知事選挙において再選された斎藤知事が、失職をされてから数ヶ月で急に人が変わるようには思えません。
知事は11月19日の就任会見の場で今後の県政運営をすすめるにあたり、「もっともっと丁寧に、皆さんとのコミュニケーションや対話を尽くしていく」と表明されていますが、「皆さん」とは誰のことですか?また、具体的にどのような機会をとらまえて、どのような方法で対話を尽くしていこうとされているのでしょうか。知事のご所見をお伺いします。
(2)風通しのよい職場環境づくり、職員との信頼関係の構築について (総 務)
選挙前の混乱を極めていた兵庫県政のこと、職員や退職者の想いを振り返ってください。
知事は、職員との信頼関係の構築について、どのようなことを意識してこの間取り組んでこられましたか?深夜のチャットでの指示もありました。実際に対面せずに文字だけの一方的な指示、威圧感のある書きぶり、即レスをもとめる行為をしていた方が、「職員との信頼関係を構築する」と今、言われても説得力に欠けます。
7月10日に兵庫県職員労働組合から「齋藤元彦知事に責任ある対応を求める申入れ」がありました。また、7月18日にはひょうご県友会、県職員退職者会からも「県政は前代未聞の異常事態にある」として辞職を含む措置を早急に講じるよう求める要請書が提出されていました。
また、県の職員が二人も亡くなっている状況について何のメッセージも出さないどころか、百条委員会での「道義的責任が何か分からない」という発言をはじめ、知事の一連の言動等に怒り・呆れ・喪失感が蔓延しています。
職員の命を守ることができない状況で、兵庫県職員との信頼関係はどのような方法で構築しようとされているのでしょうか。知事のご所見をお伺いします。
以降は、質問席から質問をさせていただきます。
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(3)今後の県庁舎のあり方について (総 務)
県庁舎については、南海トラフ地震発生の可能性がますます高まる中で、大規模災害の発生時に拠点となる庁舎が必要です。阪神・淡路大震災を経験した兵庫県だからこそ、震災の教訓を生かし、県民が安心できる防災機能を備えた県庁舎の再整備が必要であると考えます。
この問題の我が会派の考え方については、先の予算申し入れや重要政策提言、令和6年2月定例会での我が会派の上野幹事長の代表質問において、「2万平米、5階建てビルで考えると、平米単価50万円として100億円、外構工事等や建設コストの高騰を加味して150億円程度での庁舎建設、有事の際には、フリースペースの部分は防災拠点とすることもできると思われる」と提言をしたことをはじめ、これまでも意見を述べてきました。改めて「職員4割出勤」を前提にした計画の撤回、県民サービスの低下を招かない施設設備の整備、職員のモチベーションの向上と業務の効率化がはかられ、災害発生時の拠点としての機能が備わった防災拠点となりうる新庁舎の整備を求めますが、知事のご所見をお伺いします。
(4)兵庫県立大学授業料無償化の見直しについて (総 務)
令和6年2月議会において兵庫県立大学について、県内在住者の入学金及び授業料を学部、大学院共に、所得に関わらず無償化することとされました。
「県立大学に通うごくわずかな人数の学生だけを対象に、大きな金額を支援する方法でよいのか」、「なぜ、県立大学だけが対象なのか、しかも、大学院の博士後期課程までという長期間、特定の人だけに厚く支援をする必要があるのか」、「税の公平な配分の観点からもその財源をもっと幅広い学生にも支援をおこなうべきだ」という観点から、我が会派は今年度予算について反対しました。
また、当時は記者発表の時点まで一部の幹部のみでしか共有されておらず、大学関係者にも知らされていなかったことが大きな課題でありました。議会関係者にも事前に知らされておらず、議会軽視としか言えません。
9月17日におこなわれた文教常任委員会において、髙坂学長から県内生が増えたことや、オープンキャンパスの参加者の増加等のよい影響も報告されていましたが、「政策の打ち出し方が急であった」、「打ち出したあとも具体的な政策も走りながらつくられていた」、「政策の内容に関して大学でも議論が十分に尽くせなかったことが残念」等、文科省をはじめ、さまざまな関係者からも厳しい意見がありました。
「大学にはすでに道義的、社会的責任が生まれている」と強い口調で話されている学長の姿を拝見し、現場の混乱に対して何ができるのかを検討し、早急に対応しなくてはならないと危機感を感じました。
知事や幹部と政策の中心となる関係者、議会とのコミュニケーション不足、情報提供・共有不足が結局は、現場で対応する大学関係者に混乱を与えてしまっていることは明らかです。政策の内容も、ごく一部の学生のための政策となっており、幅広い学生の支援につながっていません。無償化自体が悪いことであるとは思いませんが、受験の半年前に関係者とも議論されずに急に打ち出されました。より幅広い県民に向けた効果的な予算の使い方について、もっとじっくりと議論することが必要ではなかったでしょうか。
「無償化」という響きのよい政策は、県民のためというよりは知事の自己満足のための打ち上げ花火としか思えません。
現在、この事業の検証はどのようにされているのでしょうか?また、今後も継続的に約20億円もの県単独の予算を投入するおつもりでしょうか。当局のご所見をお伺いします。
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(5)告発文書の対応、公益通報者保護について (総 務)
亡くなられた元県民局長は、「公務員の仕事は県民のためにするもの」、「自分のためや自分の栄達のために仕事をしてはいけない」、「損得勘定で行動してはいけない」、「『あなたと一緒に仕事ができてよかった』、『また一緒に仕事をしましょう』と言ってもらえる職員であってほしい」、「筋を通そうとして挫けることがあっても、理不尽な現実の壁に跳ね返されても、諦めないでほしい」と主張されていました。
消費者庁の公益通報保護法の事業者がとるべき措置に関する指針において、公益通報者を保護する体制整備として、不利益な取扱いの防止に関する措置や範囲外共有・通報者の探索を行うことを防ぐための措置とらなければならないとされています。
9月6日の百条委員会における参考人から、「兵庫県は今、公益通報者保護法の違反状態である」との指摘もありました。告発文書の取り扱いについての対応を協議していた当時、通報者の探索をしてはいけないことを知事は認識しておられたのでしょうか。
我が会派としては、亡くなられた元県民局長に対する県の対応は、通報者に対する人権侵害であり、名誉毀損、守秘義務違反、強引な調査、退職承認の取り消し、公用パソコンの押収、個人所有のスマートフォンの中身をみて撮影する等の対応には、職員や労働者を守る観点が完全に欠落していると考えています。
知事が通報者探索を指示したこと等の初動体制が問題であり、元県民局長の処分は撤回すべきと考えますが、知事のご所見をお伺いします。
(6)正しい情報発信、広報のあり方について (企 画)
9月21日、Xの「ツイッター速報」で「【悲報】兵庫県斎藤知事の公約実現率、脅威の98.8%」という内容の書き込みが拡散されました。閲覧回数は1,000万回を超え、6,000件以上のリポストも獲得されています。
知事は、7月30日の記者会見で知事在任中の課題を問われ、「選挙時に掲げた公約が全体で173項目。そのうち、一定達成、着手した状況は171項目98.8%」、着手できなかった公約として『女性副知事の登用』、『学校における30人学級』の2つを挙げています。
現在も知事の公約集詳細版は閲覧できない状態で個別の公約の正確な内容が分かりませんが、日本ファクトチェックセンターによると、「公約実現率が98.8%は不正確」であるとし、「公約には『力強く』や『エネルギッシュ』などの表現があり、これらは何をもって『達成』と言えるかが不明確」であると発表されています。
また、直近では、「公約達成率は27.7%、48項目」との新聞報道もあります。
公約実現率の考え方として、達成したことと着手していることは分けて考えることは当然です。自治体として正しい情報を発信することこそ、県民に求められている基本的なことと考えますが、「公約実現率98.8%」といった誤った情報がX上に発信、拡散されていたことになります。
この点に関して知事のご所見をお伺いします。
(7)SNS等による差別・偏見、誹謗中傷抑止の条例制定について (県民生活)
知事は昨年10月18日の決算特別委員会においてSNSの危険性について答弁されています。県立明石公園をめぐる事案について、「事実と全く異なる内容をSNS上に投稿し、数十万人に拡散をした。と報告を受けたとき、大変恐ろしく身の毛のよだつ思いをした」として、SNSでの誹謗中傷を防止するための条例制定を進める方針を明言されました。
一方で、今回の知事選挙において、知事は、選挙結果を受けて「SNSのプラスの面」と表現されていますが、むしろSNS上での真偽不明の情報の発信、誹謗中傷・差別・偏見のある表現がひろがり、深刻な「SNSでのマイナス面」が露呈したと考えます。また、自分にとってよい結果が出たときには「プラス面」にとらえ、恐ろしく身の毛もよだつ思いをしたときには「マイナス面」として強調されています。真実はどこにあり、何が真実なのでしょうか。
兵庫県では、インターネット上の人権侵害を防止する取組として、県内すべての自治体でモニタリング事業に取り組まれています。また、たつの市では、県内ではじめてインターネット上の誹謗中傷等の防止に特化した条例が制定されたほか、猪名川町では部落差別解消推進条例にインターネット上の差別への対策を盛り込んでいます。
一方、国においては、「情報流通プラットフォーム対処法」(以下、情プラ法)が5月の参議院本会議において可決・成立し、公布されました。施行は公布後一年以内とされており、インターネット上での「権利侵害情報」への対応をさらに強化していく内容が明記されています。
この法律の施行により、SNSを提供するプラットフォーム(PF)事業者が権利侵害情報の削除を迅速におこなうことで、個人への誹謗中傷等への対応は強化されると思われますが、さらに包括的な差別情報への対応を確立するための条例整備が必要と考えます。
インターネット上での人権侵害は、現実に人の命を奪うほどに深刻化しているケースも増えています。
表現の自由は認められるべきものですが、誹謗中傷や誤った情報の拡散などは許されることではありません。インターネット上の誹謗中傷の抑止と被害者救済のための条例の制定について、知事のご所見をお伺いします。
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2.カスタマーハラスメント等のハラスメント撲滅について (産業労働)
カスタマーハラスメントは、顧客等からの暴行、脅迫、ひどい暴言、不当な要求等の著しい迷惑行為として定義されています。
ハラスメントをとりまく経緯として、令和元年6月に、労働施策総合推進法等が改正され、職場におけるパワーハラスメント防止のために雇用管理上必要な措置を講じることが事業主の義務となりました。
また、令和2年1月に、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」が策定され、カスタマーハラスメントに関して、事業主は、相談に応じ、適切に対応するための体制の整備や被害者への配慮の取組を行うことが望ましい旨、被害を防止するための取組を行うことが有効である旨が定められています。
さらに、厚生労働省は令和4年2月に、カスタマーハラスメントを想定した事前の準備、実際に起こった際の対応など、カスタマーハラスメント対策の基本的な枠組みを記載した「対策企業マニュアル」、リーフレット、ポスターを作成し、あらゆるハラスメントの撲滅に向けた啓発をおこなっています。
このような動きに呼応する形で、企業だけでなく、各自治体においてもハラスメント対策に関する方針やマニュアルを作成していますが、現在でもいたるところで過剰なクレームや脅迫、強要事案が発生しており、職場環境をおびやかす社会問題となっています。
労働者側の取り組みとして、日本労働組合総連合会(以下:連合)は、2022年12月に直近3年間で自身もしくは同じ職場の人がカスタマーハラスメントを受けたことがある人1,000人の有効サンプルを集計した「カスタマーハラスメントに関する調査2022」の結果を公表しました。
調査結果からは、勤務先において、研修等の対策がとられていないという意見が67.6%もあり、各事業所の対応についての課題が浮き彫りになっているとともに、生活上で生じた変化として、「出勤が憂鬱になった」、「心身に不調をきたした」、「仕事をやめた・変えた」等があげられ、職場の人材不足にも大きな影響を及ぼしていることが明らかになっています。
また、各産業別労働組合の取り組みとして、2022年4月6日に、UAゼンセンが「カスタマーハラスメントに関する産別情報交換会」を開催しています。連合本部、他産別から14組織が集まり、各組織におけるカスタマーハラスメントの実態を報告し合い、今後の対策について意見交換をおこなっています。
産業別労働組合が現場の実態を経営側へ伝え、対応を求め続けてきたこともあり、基本方針の策定やガイドラインの整備等が進んではいますが、組織全体での対策を講じることができている職場が少ないことも報告されています。事業所や職場単位だけの取り組みではなく、自治体としてのハラスメント防止策や撲滅に向けた取り組み、啓発がますます必要となっています。
国ではこの問題を直接的に規制する法律がまだ整っていません。一方で、重大な社会的課題となっており、顧客・就業者・事業者等、どの立場になっても、安全に安心して働き、生活できる環境を社会全体でつくっていくことが必要です。一刻も早く兵庫県として対策を打ち出すことが急務であると考えます。
例えば、条例を制定して不当な要求に屈しない体制を整備することや、暴言や暴力、脅迫行為などの刑法違反が見られるケースでは警察の介入も含めた対策が必要であると考えますが当局のご所見をお伺いします。
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3.「差別・偏見等の人権侵害のない社会づくり条例」(仮称)の制定にむけて
(県民生活)
来週12月10日は、1948年に世界人権宣言が採択された日であり、国連において「人権デー」と定めています。「人権デー」は、基本的人権尊重の原則を定め、初めて人権の保障を国際的にうたった「世界人権宣言」の意義を再確認する日であり、差別と偏見のない、人権が尊重される社会の実現に向け、70年以上経った今日でも、国連「人権デー」は重要な意義を持つと考えるところです。
その国連の活動として、昨年夏、人権理事会に属する「ビジネスと人権」作業部会が訪日調査を行い、その報告書が本年5月に公表されました。
報告書では、世間を騒がせたジャニーズ事務所での性加害問題だけでなく、政府や自治体、企業、学識者などとも対話を行う中で、部落差別やヘイトスピーチ、障害者、女性、性的マイノリティ、アイヌ民族など様々な差別や人権侵害事象が存在することについても取りあげられました。さらに報告書では、こうした様々な差別問題、人権問題の解決のために、国内人権機関の設置も提言しています。
あらためて、現在の日本社会をみると、物価高や円安の影響を受け、貧困と格差の問題が一層深刻化しています。こうした閉塞感が生み出す社会不安や不満を背景に、SNSなどインターネット上での誹謗中傷、部落差別やヘイトスピーチなどの差別事案、職場における様々なハラスメントなど人権侵害が顕著にあらわれていると考えられます。
先ほどの質問でも触れたインターネット上の誹謗中傷の問題では、特に人権意識の大切さを痛感したところです。また、昨年度実施された「人権に関する県民意識調査」において、「日本は人権が尊重される社会である」ということを肯定する割合が減少傾向にあることからも、人権意識の向上など人権を守る取組は、ますます重要であると考えます。
当局におかれましては、これまで様々な人権啓発活動に取り組まれていますが、県民の人権意識の向上に向け、今後、どのように取り組まれようとしているのか。また、兵庫県において、差別の禁止、人権侵害救済の観点を明確に位置づけ、すべての県民が安全で安心して生活できるよう、わが会派から重要政策提言としても要望した「差別・偏見等の人権侵害のない社会づくり条例」(仮称)の制定が必要であると考えますが、当局のご所見をお伺いします。
1 出勤率の概念を取り払い、職員のワーク・ライフ・バランス並びに行政サービスの向上について
2 県教育委員会をはじめ、行政機能を集約する県庁舎のあり方について
3 兵庫県立大学生のみの授業料無償化だけでなく、県内全ての若者への支援について
4 兵庫県における感染症の拡大防止対策について
5 来年のいかなご漁獲量向上への取り組みについて
6 温暖化へ向けた水稲の品種改良をはじめとする農作物の高温対策について
7 若手警察官の獲得に向けた兵庫県警の魅力アップのための警察学校の整備充実について
全文
1 出勤率の概念を取り払い、職員のワーク・ライフ・バランス並びに行政サービスの向上について (総 務)
齋藤知事は、県本庁職員4割出勤を実施するとしていたが、令和5年度決算特別委員会部局審査において、当局は、「モデルオフィスの繁忙期の検証結果で、繁忙期のピーク時には、9割弱の出勤率になった。」と答弁している。
厚生労働省のガイドラインでは、「実際にテレワークを行うか否かは、本人の意思によることとすべき」と明記している。
先の決算特別委員会総括審査で、知事職務代理者の服部副知事は、「庁舎のあり方等に関する検討会の有識者からも、先に出勤率を設定すると働き方が制約されるため望ましくないとの意見も出ており、今後は出勤率という概念を取り払い、職員のワーク・ライフ・バランス向上や行政サービスの向上の観点から議論を進めて行きたい。新しく就任される知事のもと、方向性を示して行きたい」と答弁している。
あくまでも、職員の出勤率は、服部副知事の決算特別委員会における答弁のとおり、出勤率という概念を取り払い、厚労省のガイドラインのとおり職員本人の意思によることとするべきであると考えるが、新しく齋藤知事が就任された今、どのように考えるか、所見を伺う。
2 県教育委員会をはじめ、行政機能を集約する県庁舎のあり方について
(総 務)
すでに、県教育委員会事務局が県本庁舎から離れた神戸市東灘区に移転し、 私たち議員と教育委員会事務局職員とのレクチャーに不便が生じている。また、知事部局との連携に不便が生じている。
このことについて、先の決算特別委員会総括審査において有田総務部長は、 「物理的な距離が離れることにより、課題が生じる可能性があるということは、私どもとしても十分に認識している。」「3号館の工事終了後の令和8年5月を目途として、暫定的な庁舎再編に向けて、全庁的に順次移転に着手していくことも検討しているところ。」「対面でのコミュニケーションも大事ということで、部局間連携が円滑に行えるよう工夫、研究し、課題に対応していく。」「その上で新たに就任される知事のもとで、将来的な県庁舎の整備方針を検討するに当たっては、できる限り本庁舎の機能を集約することに意を用いて、県庁舎のあり方を検討していきたい」と答弁している。
新しく齋藤知事が就任したが、この方針には間違いがないか。教育委員会事務局を、本庁舎周辺に機能集約する必要があると考えるが、所見を伺う。
3 兵庫県立大学生のみの授業料無償化だけでなく、県内全ての若者への支援について (総 務・企 画)
私は、兵庫県内全ての若者への支援は、非常に大切であると考えている。
齋藤知事は、兵庫県の若者の支援の一環として、ごく少数の兵庫県立大学生のみの授業料等を無償化し、今後、毎年約20億円(20.8億円)もの多額の県予算を使用する事業を実施した。
令和5年3月に高校を卒業して兵庫県立大学に進学した県内の若者757人が授業料無償化の支援の対象となるが、同じ令和5年3月に高校を卒業した県内の若者は、4万1,408人であり、圧倒的多数が私立大学や各種専門学校、就職へと進んでいる。この圧倒的多数である若者への支援が示されていない。
また、令和6年3月で中学校を卒業した後、高校へ進学せず、就職や専修学校、職業訓練施設へ進んだ若者は兵庫県内で718人となっている。兵庫県立大学へ進学した757人とほぼ同数であり、このような若者への支援も同様に行われるべきであると考える。
若者・Z世代応援パッケージとして、兵庫県内の全ての若者への支援が行き届く事業の展開を望むが、当局の所見を伺う。
4 兵庫県における感染症の拡大防止対策について (保 健)
新型コロナウイルス感染が一定落ち着き、感染者数の全数報告が終了し、定点当たりの数値が発表されるようになってから1年7ヵ月となり、徐々に新型コロナウイルスをはじめ、感染症に対する意識が薄れつつあるのではないかと危惧する。
しかしながら全国的に見ると、今年度、子どもを中心に流行的発生が見ら れた手足口病やマイコプラズマ肺炎は、成人にも感染しているとの情報も聞く。また、インフルエンザの定点当たりの報告数が流行開始の目安である「1」を上回り、流行シーズンに入ったとの情報もある。さらに、新型コロナウイルス感染症については、例年、冬にかけて感染者が増加する傾向が見られるなど、予断を許さない状況となっている。
特に高齢者や基礎疾患のある方が感染すると、重症化するリスクが高まることから、我々個人としても日ごろからの感染症予防が必要であることは、言うまでもないことである。
新型コロナウイルス感染症のように兵庫県全体に感染が広がり、医療がひっ迫するなど、混乱が生じた経緯もあり、感染症の感染拡大防止の策を講じることが必要であると考える。
そこで、兵庫県において、感染症が発生した際の周知や調査など、どのように拡大防止に取り組んでいるのか、当局の所見を伺う。
5 来年のいかなご漁獲量向上への取り組みについて (農 林)
いかなごは「瀬戸内海の春告魚(はるつげうお)」とも言われ、特にシンコ(新子)と呼ばれる稚魚を対象とした船びき網漁業は、兵庫県瀬戸内海における重要な漁業のひとつです。
いかなごのシンコをしょうゆや砂糖で甘辛く炊いた「くぎ煮」は瀬戸内の郷土料理であり、県民は例年2月末から3月上旬に解禁されるいかなご漁を今か今かと待ち望んでいる。来年で30年を迎える阪神・淡路大震災が起きた時、被災地のいたるところでいかなごの「くぎ煮」の匂いが漂い、元気づけられたことを思い起こす。
兵庫県立農林水産技術総合センター水産技術センターでは、漁業者だけでなく消費者へのいかなご漁のPR等を目的に、毎年の操業見込みについて予報を出しているが、近年は、下水道の普及で海へ流れ込む窒素などが減る栄養塩類不足により、餌になるプランクトンが育たないことに加え、地球温暖化による海水温の上昇による影響も心配されており、漁獲量が大幅に減少している。
このため、漁業者は、海底耕うん、ため池のかいぼり、肥料を用いた海への栄養塩類添加試験などを実施しているほか、翌年の親魚資源の確保に向けて、例年より早めの終漁日を設定し、取り組んでいるものの、厳しい状況が続いている。
令和6年漁期の操業日は、試験操業の結果が低調であったことなどから、翌年度の資源を残すため、関係漁業者の協議により、大阪湾海域は、自主休漁、播磨灘海域は、3月11日(月)の1日のみの操業で終漁となり、県民にとっていかなごは、手に入りにくい状況となっている。
近年、不漁が続く中ではあるが、資源管理に取り組んでいる漁業者や、春の風物詩を楽しみにしている県民のためにも、いかなご漁獲量の向上が期待されるが、来年のいかなご漁獲量向上への取組について、当局の所見を伺う。
6 温暖化へ向けた水稲の品種改良をはじめとする農作物の高温対策について (農 林)
近年、地球温暖化の影響により、記録的な猛暑や豪雨が観測されるなど、異常気象とも言うべき状況が続いており、米や野菜、果樹など農作物の生育や品質に悪影響を及ぼすことで、スーパーなどでの小売価格の変動が大きく、県民は家計への圧迫を心配している。
県では、加西市にある兵庫県立農林水産技術総合センターで、農作物の温暖化対策として、水稲では、高温に強いオリジナル品種の育成に取り組み、令和7年度には新たな品種がデビューするとのことである。また、と高温の時期が重ならないようにするため、田植え時期を遅らせたり、地温を下げるための水のかけ流しなどの水管理、高温で肥料成分の溶出が早まることによる肥料不足を補うための追肥などの栽培技術の改善にも取り組んでいる。
さらに、ピーマンでは夏期の土壌水分不足による品質低下やを防ぐための日射量に応じた自動装置による適切な水管理、カーネーションの施設栽培では切り花の品質向上につながる夏季の日没後の短時間冷房などの取組を支援するなど、さまざまな取組が行われているところである。
今後も深刻化する地球温暖化に向けて、夏季の高温等に対応した安定的な農業生産を行うためには、水稲の品種改良をはじめとする農作物の高温対策に更に力を注いでいく必要があると考えるが、当局の所見を伺う。
7 若手警察官の獲得に向けた兵庫県警の魅力アップのための警察学校の整備充実について (警 察)
兵庫県警察学校では、新たに採用した警察官に対し、警察庁から示された教授科目等に基づく、職務倫理、憲法・刑法などの法学、捜査・交通等の基本実務、柔道・剣道・逮捕術等の術科の教育訓練により、地域警察官としての基礎的な現場執行力を身に付けるための教養が全寮制で実施されている。
とりわけ、兵庫県警察学校の訓練は日本一厳しいとも言われており、「根性坂」と言われる坂での訓練は有名である。
日々、職務を遂行できる力強い警察官を育成するための取り組みが行われていることに敬意を表するものである。
このような厳しい訓練に臨む若手警察官にとって、警察学校入校中の寮生活環境は、日々の訓練による疲れを癒やし、また明日への活力を養うために重要な役割を果たすと考える。
今年度の警察常任委員会管内調査において、警察学校を訪れ、実際の訓練の模様や施設を見学し、関係者との意見交換を行ったが、その際に私が感じたことは、特に居住空間における壁紙や床、ベッドのマットレスなどの老朽化が顕著であることから、若手警察官にとって十分に安らげる環境とは言いがたいのではないかと感じた。
今後、警察官を希望する若者に対して、兵庫県警察に就職することをお勧めできる環境であってほしいと願うものである。
社会のシステムが急速に変化する中、公共の安全と秩序を維持していくためには、社会の変化に柔軟に対応できる優秀・有用な警察官の育成が重要であり、若手警察官を獲得していくためにも、警察学校の寮生活環境を向上し、兵庫県警の魅力をアップさせる必要があると考えるが、当局の所見を伺う。
<可決された主な議案等>
可決・採択・認定された主な議案等は次のとおりです。
○予算・決算・条例等
・令和6年度兵庫県一般会計補正予算
・知事及び副知事の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
・議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例 ほか
○意見書
・SNS等インターネット上の誹謗中傷等の抑止と被害者救済についての意見書
・カスタマーハラスメント対策を求める意見書 ほか