日 時:平成30年10月19日(金)
質問者:迎山 志保 委員
1 県立病院における「働き方改革」について
(1)医師の勤務環境について
病院事業全体では、平成29年度決算において収支均衡を図り、県民への良質な医療サービスの提供と経営成績の向上に努めています。
こうした県立病院の医療提供体制を継続して維持していくためには、診療機能の充実や経営改善への一層の取り組みを進めることはもちろん、医療の現場を支える医師を確保していくことが不可欠であると考えています。
県立病院に勤務する医師確保の状況は総数では確保されているということですが、医師の診療科偏在や地域偏在は依然として是正されていない状況がありますので、今後も安定的に人材を確保するためには、その働き方についても無関心でいることはできません。今般、過労が原因の自殺への労災認定が相次いで明らかになっています。日々、命と向き合い、応招義務からも逃れられない医師にとって、機械的に割り切った働き方が難しいことは想像に容易いところです。特に医師不足の地域にとっては、医療崩壊につながりかねないジレンマがあります。
そこで、県立病院に勤務する医師をとりまく労働環境の実態を踏まえて、現在認識されている課題についてお伺いします。
(2)県立病院に勤務する医療従事者の働き方改革について
現在の医療では、「チーム医療」の言葉が表わすとおり、医師・看護師だけではなく、それ以外の医療従事者の関わりが一層、重要視されています。
そのような中、病院に勤務する全ての医療従事者の「働き方改革」やワーク・ライフ・バランスへの取り組みを進めることは、職員の仕事への満足度を高めることとなり、持てる能力を十分発揮できることが、県民へのより良質な医療サービスの提供にもつながっていくことになります。
そこで、県立病院に勤務する全ての医療従事者の働き方改革への取り組みについて、ご所見をお伺いします。
2 加古川医療センターの経営状況について
加古川医療センターは、「政策医療を中心に提供するとともに、地域医療に対する補完機能を担う」こととして、平成21年11月に現在の地に移転・開院し、ドクターヘリの拠点として、また平成28年4月には、甲南加古川病院から、リウマチ・膠原病医療、透析医療の移管を受け、これまで9年間、地域の基幹病院として大きな役割を果たしてきております。
経営状況については、平成28年度にようやく経営損益が黒字化し、平成29年度決算も黒字であり、経営状態も安定してきているように思われますが、懸念材料もあります。
平成25年10月に小野市に北播磨総合医療センターが開院、さらに平成28年7月には、加古川西市民病院、加古川東市民病院を統合した600床31診療科の加古川中央市民病院が開設されました。
特に、加古川中央市民病院はハイレベルな医療環境、交通アクセスの良さなどにより、加古川医療センターにも影響が出ております。
そこで、加古川中央市民病院の開院前と開院後の患者数や、その影響についての見解、また、今後加古川医療センターの強みを活かしてどう経営を進めていくのか、ご所見をお伺いします。