概要議案に対する態度と考え方会派提案の意見書案代表・一般質問討論
|予算特別委員会|

意見書 第98号             

子供の豊かな学びと育ちを保障するための令和9年度教育予算拡充を求める意見書

 学校現場では、貧困・いじめ・不登校・教職員の長時間労働や未配置など解決すべき課題が山積しており、子供の豊かな学びを保障するための教材研究や授業準備の時間を十分に確保することが困難な状況となっている。豊かな学びや学校の働き方改革を実現するためには、加配教員の増員や少数職種の配置増など教職員定数改善が不可欠である。

 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律が改正され、小学校に続き中学校の学級編制標準は令和10年度までに35人に引き下げられる。今後は、高等学校での早期実施と、きめ細かい教育活動を進めるために、更なる学級編制標準の引き下げ、少人数学級の実現が必要である。また、4月から学校の働き方改革が進められるが、「学校と教師の業務の3分類」にかかわらず業務の外部移行・委託を行うための国による地方公共団体への財政措置等が不可欠である。

 一方、厳しい財政状況の中、独自財源により人的措置等を行っている地方公共団体もあるが、地方公共団体間の教育格差が生じることは大きな問題である。義務教育費国庫負担制度については、平成18年に国庫負担率が2分の1から3分の1に引き下げられた。国の施策として定数改善にむけた財源保障をし、子供たちが全国のどこに住んでいても、一定水準の教育を受けられることが憲法上の要請である。豊かな子供の学びを保障するための条件整備が必要不可欠である。

 よって、国におかれては、上記の状況を踏まえ、下記事項に取り組まれるよう強く要望する。

1 教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、義務教育費国庫負担制度の安定的な財源確保及び国庫負担率の引き上げの検討を含む必要な財政措置を充実すること。

2 学校の働き方改革・長時間労働是正を実現するため、教員不足の解消に向け、必要な教職員配置及び教育支援人材の確保を図るとともに、少数職種(養護教員、栄養教職員、事務職員)の教職員定数改善を推進すること。また、スクール・サポート・スタッフやスクールカウンセラー、日本語指導支援員等の配置拡充を図ること。

3 地方公共団体で国の標準を下回る「学級編制標準の弾力的運用」の実施ができるよう加配の削減は行わないこと。

4 小・中学校での地域や学校の実情に応じた、きめ細やかな指導体制の充実について検討すること。あわせて、高等学校での35人学級を早急に実施すること。

5 教職員の処遇について、新規採用を持続的に確保し、専門性を発揮し意欲をもって働くことができるよう、改善に必要な財政措置を講じること。

6 地方公共団体が「学校と教師の業務の3分類」をはじめとした働き方改革を実行するのに必要な財政措置を講じること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年6月11日

兵庫県議会議長  山 口 晋 平 

衆議院議長    森  英介  様
参議院議長    関口 昌一  様
内閣総理大臣   高市 早苗  様
内閣官房長官   木原 稔   様
総務大臣     林  芳正  様
財務大臣     片山 さつき 様
文部科学大臣   松本 洋平  様

意見書 第99号                 

地方財政の充実・強化を求める意見書

 いま、地方公共団体には、急激な少子・高齢化にともなう社会保障制度の整備、子育て施策、人口減少下における地域活性化対策はもとより、DXの推進、脱炭素化、物価高騰対策など、極めて多岐にわたる役割が求められている。加えて、多発化する大規模災害への対応も求められる中、地域公共サービスを担う人員は慢性的に不足している。

 政府はこれまで「骨太方針」に基づき、地方一般財源の前年度水準を確保する姿勢を示してきたが、物価高騰や資材・労務費の上昇による行政コストの増大も踏まえ、より積極的な財源の確保が求められる。

よって、国におかれては、来年度の地方財政計画においても、物価高騰に対応しつつ、社会全体の賃上げ基調と相応する人件費の確保も踏まえて、地方財政の充実・強化を図るため、下記の事項を実現するよう強く要望する。

1 社会保障の充実、地域活性化、自治体DX、脱炭素化、物価高騰対策、教育の無償化、防災・減災、地域公共交通の再構築など、増大する地方公共団体の財政需要を的確に把握するとともに、それを支える人件費を重視しつつ、現行の水準にとどまらない、より積極的な地方財源の確保・充実をはかること。

2 急増する社会保障ニーズが地方公共団体の一般行政経費を圧迫していることから、引き続き、地方単独事業分も含めた、十分な社会保障経費の拡充をはかること。特に、地域を支える人材確保にむけた地方公共団体の取組に十分配慮した財政措置を講じること。

3 臨時財政対策債に頼らない、より自律的な地方財政の確立に向け、地方交付税総額の安定的な確保及び地方財政の持続可能性の向上に取り組むこと。また、地域間の財源偏在性の是正に向け、税財政制度のあり方について検討すること。

4 政府として減税政策を検討する際は、地方財政を棄損することがないよう、あらかじめ「国と地方の協議の場」を活用するなどし、特段の配慮を行うとともに、地方財政に影響を及ぼす制度改正を行う際には、地方公共団体の意見を十分に踏まえ必要な財政措置を講じること。

5 会計年度任用職員の更なる処遇改善のため、十分な財政措置を講じること。

6 地域医療を安定的に確保する観点から、物価高騰および人件費の上昇を踏まえ、公立病院に対する十分な財政支援を講じること。

以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。

令和8年6月11日

兵庫県議会議長  山 口 晋 平 

衆議院議長    森  英介  様
参議院議長    関口 昌一  様
内閣総理大臣   高市 早苗  様
内閣官房長官   木原 稔   様
総務大臣     林  芳正  様
財務大臣     片山 さつき 様
文部科学大臣   松本 洋平  様
厚生労働大臣   上野 賢一郎 様
経済産業大臣   赤澤 亮正  様
国土交通大臣   金子 恭之  様
環境大臣     石原 宏高  様