意見書案 第115号
物価高騰対策強化を求める意見書
新型コロナウイルス感染症の蔓延により社会経済活動が制約されるなか、ロシア軍のウクライナ侵略等を巡る国際情勢の影響は、日本社会にも大きく及んでいる。原油価格の高騰、原材料・資材価格の上昇等は、企業や事業者の経営に打撃を与え、また食料品をはじめとする生活関連物資の価格の高騰が続き、国民生活を直撃している。特に非正規労働者や一人親家庭等においては、生活困窮に陥ることが危惧されるところである。勤労者の所得が低迷するなかでの物価高騰により購買力が低下し、更なる地域経済の悪化や地方自治体の行財政運営の深刻化をもたらす恐れも指摘をされる。
政府においては「コロナ禍における「原油価格・物価高騰等総合緊急対策」」を決定されたところであるが、ウクライナ問題をはじめ国際情勢は今後も先行きが見通せず、新型コロナウイルス感染症の蔓延も予断を許さない状況である。
よって、国におかれては、国民生活の実態に即した更なる物価高騰対策を適時に講ずるため、下記事項に取り組まれるよう強く要望する。
記
1 原油や生活関連物資等の価格動向とその影響を注視し、迅速かつ機動的な追加対策を講じること。
2 産業・雇用を維持する観点から雇用創出事業を強化するとともに、賃上げを含む雇用環境の向上に努めること。
3 農林水産業、製造業、交通運輸産業、食品産業等、産業界全体に対する、原油価格高騰の影響を緩和するための総合的な支援策を的確に実施すること。
4 生活扶助基準への物価上昇分の上乗せを図ること。
以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
令和4年6月9日