予算特別委員会(部局審査・教育委員会)
質 問 者 石井 秀武 委員(ひょうご県民連合)
1 県立学校の空調整備について
(1)空調稼働のための対策について
私のもとには、学校では夏の暑い時や、冬の寒い時でも空調をなかなかつけてくれない、生徒の体調管理が第一なのではないのか、との相談があります。先ほど、島山委員からも同様の質問がありましたが、各学校によっては学校運営費総額として予算を配分されていることから、どうしても他の経費を優先してしまい、空調代に回せないという状況も想定されます。
そうであれば、空調代を受益者である生徒から徴収するというものひとつの考えとしてあるのではないかと思います。特に、夏休みなどの補習においては、空調がついていないと学習自体進まないのではないかと懸念されます。
しかしながら、多額の空調代をとられることになれば、折角、補習に参加しようと思ってもできなくなってしまいます。
そこで、一般的に学校の空調代はどの程度かかるのか。また、生徒からの空調代の徴収について、教育委員会としてどのように考えているのか、お伺いします。
(2)空調整備の今後の方針について
近年の夏の暑さは昔と比べ、非常に厳しいものとなっています。普通教室の空調の稼働については概ね分かりましたが、夏場は普通教室だけではなく特別教室を使用する授業もあります。普通教室における来年度末の空調整備率は96%程度になると見込まれていますが、私は、普通教室だけではなく他の教室にも空調整備をしていくべきではないかと考えます。
そこで、県立学校の空調整備について、今後どのように取り組んでいこうとされているのか、お伺いします。
2 兵庫型「体験教育」について
(1)神戸市への教職員給与負担事務の移譲への影響について
平成29年度から教職員の給与負担事務が神戸市へ移譲されることとなっていますが、最終2カ年行革プラン(一次案)においては、兵庫型「体験教育」の神戸市への交付金については、県費負担教職員制度の見直しにより学級編成基準や教職員定数の決定など義務教育についての全ての権限が政令市へ移譲されることを踏まえ、政令市の負担での実施に見直す。また、留意事項として、権限移譲に伴う地方財政措置において、権限移譲前の県独自財源が引き続き県に措置される場合は、現行制度の継続を検討する、とされていました。
そこで、権限移譲に伴う地方財政措置はどのようになったのか、また、平成29年度当初予算案には、神戸市立学校の兵庫型「体験教育」の予算はどのようになっているのか、お伺いします。
また、来年度以降も同じような議論が繰り返されては、学校現場は混乱する。来年度以降の地方財政措置はどのようになる見込みなのか、併せてお伺いします。
(2) 兵庫型「体験教育」の検証について
兵庫型体験教育については、昭和63年度に自然学校がはじまり、その後平成10年度から「トライやる・ウィーク」、平成18年度からわくわくオーケストラ、平成19年度からは環境体験事業と、順次充実してきました。
しかしながら、最初の自然学校の開始からは既に30年近くが経過しています。兵庫型「体験教育」は当初の理念を充分に継承されず、漫然と行われているのではないか、との声も聞こえてきます。
30年経過を機に一度、体験教育が学校教育の中でどのような影響を与えているのか検証してみる必要があると考えるが、ご所見をお伺いします。
3 競技スポーツの振興について
(1)若い選手の育成について
来年度は日本スポーツマスターズ2017兵庫大会が開催され、本県選手団の活躍を期待するところであります。ここで活躍する選手も、若い世代から競技スポーツに取り組み、それなりの成績を上げた方々が中心となってくるのではないかと考えます。
かつての兵庫県の高校といえば、野球や駅伝、バレーボールなど全国大会での優勝した学校が多くありました。
しかしながら、ここ数年、兵庫県の高校が優勝したという報道を耳にすることが少なくなり、また、国民体育大会においても、本県で開催された平成18年には優勝をしたものの、最近の5年では入賞もしていない状況であり、若干寂しい気がします。
本県の競技スポーツ振興のためには、やはり若い世代からの強化を充実していくべきではないかと考えますが、来年度、どのように取り組んでいこうとされているのか、お伺いします。
(2)オリンピック対象競技の強化について
競技スポーツの競技力向上を目指した「世界にはばたけ兵庫プロジェクト」の一つのメニューとして、近年まで国体競技になかったオリンピック競技を支援するメニューがあります。どのような競技かというと、自転車女子、ラグビー女子、レスリング女子、ウエイトリフティング女子、トライアスロンの5競技となっています。
しかしながら、高校の部活動で、自転車女子やラグビー女子を行っている学校は、ごくわずかではないかと思います。
こういった状況の中で、どのように選手を見つけて強化していくのか、強化した結果本当にオリンピックを狙える選手に成長していくのか疑問が残ります。例えば、埋もれた能力や他の競技での新たな可能性を発掘し、育成していくことも積極的に行っていくべきではないか。
そこで、オリンピック対象競技の、今までの取組み実績を伺うとともに、来年度以降、オリンピックに向け、どのように取り組んでいこうとされているのか、お伺いします。
4 神戸マラソンの魅力向上について
神戸マラソンはこれまで6回開催し、すっかり定着しています。私は過去4回参加しましたが、これからも参加者や応援者の皆さんに楽しんでいただくために、さらに魅力あるコースづくりに取り組んでいただきたいと考えています。
さる2月26日、東京マラソンが開催されましたが、昨年、10回目を迎えたことを機に、「東京の素晴らしさを内外に一層アピールする」「記録をねらえる高速コースにする」という視点からコースを変更されたところです。併せてゴール地点を東京ビッグサイトから交通の便がよい東京駅前へ変更し、参加者や応援者の利便性を向上させ、好評だったと聞いています。
そこで、神戸マラソンも、神戸という地形的な制約があるものの、ニーズを的確に踏まえながら、コース等の見直しを検討する時期に来ているのではないかと考えますが、ご所見をお伺いします。