議会の動き

●予算編成替え・県政改革方針の変更に対する修正動議の趣旨説明

予算特別委員会 予算編成替え・県政改革方針修正案 趣旨説明

(ひょうご県民連合)

【小西 ひろのり 委員】

私から、当委員会に付託されております知事提案の第1号議案「令和6年度兵庫県一般会計予算」の編成替え及び第49号議案「兵庫県県政改革方針の変更」の修正にかかる動議について、趣旨説明を行います。

まず、第1号議案「令和6年度兵庫県一般会計予算」の編成替えについてです。

今回の予算案について、齋藤知事は「若者・Z世代応援予算」と銘打ち、教育や子育て支援などに総額91億円を計上するなど、「若い世代が安心して学び暮らせる環境をつくることが兵庫の成長には不可欠だ」と強調されました。

我が会派から主張してきた放課後等における子どもの居場所づくりの更なる充実、授業料軽減を含めた私学助成の拡充など、将来の兵庫県を担う子どもたちへの支援充実が図られており、一定の評価をするところです。

その中には県立大学の授業料等無償化にかかる経費も含まれており、来年度は約5.2億円の予算が計上されております。知事の若者・Z世代の支援に対する思いは十分に理解するところではありますが、県内高校卒業生のうち、県立大学へ進学した者はわずか1.7%です。恩恵を受ける若者は極めて限定的となり、やはり支援の公平性を欠いていると言わざるを得ません。

また、設置者としてであるなら、県立総合衛生学院、農業大学校、森林大学校等はなぜ、無償化の対象としないのでしょうか。

さらに、兵庫県の税金で授業料等が無償化となり、県立大学を卒業した方が兵庫県に定着し、県内企業への就職等で活躍する担保はあるのでしょうか。今年度実施した入学試験における志願者数などの分析もしっかり行う必要があります。

財政状況が厳しいからこそ、財源の活用にあたっては公平性を保つことが重要であり、譲ることはできないと考えております。

そのため、今一度考え直し、少しでもより多くの若者に恩恵がもたらされるよう、国の高等教育の修学支援新制度、すなわち大学生等への給付型奨学金を拡充するための財源として編成替えすることを求めます。

具体的には、款:教育費のうち、項:大学費を5億1,851万5千円減額し、新たに項:高等教育費を追加し同額を計上しようとするもので、歳入・歳出ともに合計に変更はありません。

次に、第49号議案「兵庫県県政改革方針の変更」についてです。

県立大学無償化の事業費を見直すことにより、今後の財政フレーム(事業費ベース)に変動が生じるため、該当部分を修正しようとするものです。

また、同じく事業の見直しにより、兵庫県公立大学法人の「③ 高等教育の負担軽減」の項目及び説明のすべてを削除しようとするものです。

以上、すべての県民に寄り添った当初予算への組み替えを求め、委員各位のご賛同をお願いし、私からの提案説明を終わります。ありがとうございました。