質問日:平成30年10月15日
質問者:石井 秀武 議員
1.路肩に停車し携帯電話等を使用する行為の防止について
路肩に停車もしくは駐車することは、道路交通法上、基本的には禁止されており、人の乗降と貨物の積み卸しなど一定の理由がある場合のみ許されている。
しかし、最近、路肩に駐車して携帯電話を使用している光景をよく目にする。これが駐車禁止あるいは駐停車禁止区域であればもちろん違反であることは運転者もわかっていることと思う。
では、そうした区域を避ければ停車していいのかというと、そういうわけではない。それほど道幅が広くなかったり、カーブの途中で停車すれば、交通量がそれなりにある道路では、円滑な交通が妨げられる。さらに、通行人や自転車の進行の妨げにもなる。
基本的には、運転中ならドライブモードにしておき、目的地に着いてから、あるいは安全に停車できる場所に移動してから電話するか、Bluetoothハンズフリーキットを付けるかなどすべきであり、運転者のマナーの問題といえる。ただ、先にも述べたように、駐車・駐停車禁止区域以外でも違反になる場合があるということは自覚されていないようにも思える。
そこで、路肩に停車して携帯電話等を使用する行為を未然に防止するための啓発を強化する必要があると思うが、県警として、これまでどういう取組を行ってきたのか、また、今後どう取り組んでいこうと考えているのか伺う。
2.住民の身近な困りごとに対する警察の対応について
これは私が相談を受けた事例であるが、ごく小規模な民間の月極駐車場において、同じ車が他人の借りているスペースに1日無断駐車するため、その賃借人から苦情を言われて迷惑を被っているという。
その車に無断駐車を注意する貼り紙をしても効果がないという悪質な例なのであるが、ここまでひどい例でなければ、私の経験を踏まえても、私有地への無断駐車はよくあると思っている。
確かに、私有地である以上、まず警察にというのではなく、民事的に解決すべき話であることは承知しているのだが、あまりにも悪質な場合は、停める人間も悪質である可能性があり、所謂逆ギレされて恐い思いや危ない思いをしたりすることも考えられるため、なかなか単独で対応をするというのも、勇気のいることである。
そこで、こうした住民に身近な困りごとについて、警察としても何らかの対応が期待されていると思うが、いかがか。
3.指名手配被疑者の検挙方策について
(1)留置施設における被疑者等の動静監視及び逃走防止対策について
本年8月12日に大阪府富田林警察から逃走していた被疑者が、9月29日、発生場所から約350キロメートルも離れた山口県周(しゅう)南(なん)市内の道の駅で、万引き容疑で逮捕された。
報道によると、警察署の留置施設から、弁護士との接見後に面会室のアクリル板をこじ開けて逃走したとのことで、それが事実なら、本県でも発生しうる事案ではないだろうか。
また、発生当初は、大阪府内を逃走しているようなニュースであったが、どのような経路をたどったのかは現段階では判明していないものの、大阪府から山口県まで逃走していたことを考えると、兵庫県内をいずれかの方法で通過していたと考えるのが自然であり、大変驚いている。
大阪府警では、逃走事件発生の翌日に被疑者を全国に指名手配して公開捜査を行い、私たちもテレビのニュースなどで被疑者の顔写真や動画を見ることができた。
これはいわゆる「公開捜査」というもので、公開捜査であれば、全国警察に手配されるだけでなく、テレビのニュースや新聞、警察のホームページ、警察署、交番などにポスターやチラシが掲示されることとなる。
しかし、指名手配された被疑者が全て公開捜査されているというものではない。
全国で指名手配されている被疑者の数は、本年6月末現在で665件となり、公開捜査されている被疑者はその中のごく一部になるそうである。
兵庫県は、日本のほぼ中心に位置し、1868年の神戸港開港以来、日本の玄関口として発展し、国内の各都市とも高速道路、鉄道、航空、船舶で結ばれ、東からも西からも、日本を縦断するためには必ず通過することとなる日本の要所である。
そのため、今回の被疑者以外にも、複数の指名手配被疑者が通過又は潜伏する可能性があり、県民としては不安でならないのではないかと思う。
そこで、まず、同種逃走事件が繰り返されないために、本県の留置施設では、被疑者等に対してどのように動静監視を行い、また、施設の盲点をついた逃走を防止する対策ついて、その所見を伺う。
(2)指名手配被疑者等逮捕に向けた取組と他府県警察との連携について
今回の逃走事件はレアケースではあるとは認識しているが、逃走被疑者に限らず、指名手配被疑者は先程も述べたように多数いることから、その逮捕に全力を挙げてほしいと考えるのだが、そのための県警の取組の現状と、他府県警察との連携状況について所見を伺う。