議会の動き

木戸 さだかず議員が質疑を実施

質疑日:令和2年4月24日(金)

質問者:木戸 さだかず 議員

質問方式:【一括質問・一括答弁方式】

1.外出自粛要請における現状の課題と対策について

今回の補正予算においては、外出自粛要請による住民行動変化に関する調査費が計上されています。
現在、駅などの公共交通機関でも往来する人は著しく減少しており、外出自粛要請が住民行動に大きな変化をもたらせたことは一目でわかる状況となっています。

一方で、外出自粛対象外の公園やスーパーなどでは、従来よりも人が溢れており、公園に至っては、普段、人の姿が見られなかった街区公園にも多くの人が溢れ、3密のうち、密集、密接状態が発生しています。

一昨日には、東京都が、スーパーは結果として密な状態になっているとして、入店人数の絞り込みなどの対応を早急に取る方向で検討しているとの報道がありましたが、公園についても、行ける場所が限定されたことで、結果として人が溢れています。

外出自粛は、今が大切な時です。外出自粛要請による行動影響調査は今後の検証に必要と考えるが、現状の課題を解決すべく取組を始めることが必要です。
このような、外出自粛要請により結果として密な状態になっている施設、場所があることは知事も認識されていると思いますが、課題解決に向けてどのように取り組もうとされているのか、当局の所見を伺います。

一方で海外に目を向けると、海外のロックダウンは、日本以上に厳しい制限が設けられていますが、フランスなどでは散歩、ランニングなど健康づくりは不可欠として夜間だけではあるものの外出が認められています。

今、公園にも出るな、ランニングもダメ、といった趣旨のニュースも流れており、行き過ぎたいわれなきバッシングが始まるのではないかと懸念しているところです。

そこで、今一度、皆が正しく行動できるように、正しい外出自粛の在り方、外出可能な事例などを分かりやすく県民に伝えていく必要もあると考えますが、情報発信の必要性について、併せて当局の所見を伺います。
 

2.医療崩壊を防ぐための決意と行動について

新型コロナウイルス感染症重症患者に対応すべく特定病院に指定した神戸市立中央市民病院でのクラスター発生は衝撃的でした。
今、医療崩壊が大変危惧されており、大阪では3次救急医療機関4病院が救急患者の受入を停止する状況となっています。

また、医療従事者からも悲痛な声が多く届けられています。感染症指定医療機関である県立尼崎総合医療センターで働く医師からは、コロナ専用病棟はほぼ満床、専用ICUは数床の余裕しかないと聞いています。また、現場はとにかくマスクが足りておらず、職員は週2枚の配布、外来スタッフは布マスクの配布のみ、と院内で誰が感染してもおかしくない状況であり、一枚でも多く買い上げて医療機関に優先配布して欲しいとの声が届いています。

マスク以外の防護服やアルコール消毒のストックも底をつきかけていますが、県からの支給はないのか、重症患者を診るために医師、看護師の数といったマンパワーを増やしてほしい、などの声も併せて届いています。

その他にも、民間病院の医師からは、マスク不足が深刻で本来とりかからなければいけないオペを全てキャンセルし、日常生活に真に必要なオペに限って対応しているだとか、看護師からは、マスクやガウンは毎日新しいものを使うことはできない状態が続いている、といった報告があります。

4月20日に開催された健康福祉常任委員会においても、各委員から医療従事者に適切に資機材が支給されていないとの報告がありました。

当局からは、医療用マスクは6月上旬までの量を、防護服などの資機材は1か月分の量を確保しているとともに、今後の購入についてもめどが立ち、各病院に使用をお願いしているところであり、引き続きPRしていくとの回答がありましたが、事態は一刻を争います。
そこで、対策本部と最前線の医療現場で、医療資機材の供給に対して大きなギャップが発生しているこのような状況について、早急に改善すべきと考えますが、当局の所見を伺います。

また委員会では、当局より、病院側が医療資機材の安定供給への不安から、医師への供給頻度をあげていないのではないかとの見解も示されました。
現在、県としても積極的に医療資機材の購入を進めていると承知しているが、安定供給に不安があるのなら、ソフトバンクグループの孫会長兼社長の呼びかけに応じてみてはいかがでしょうか。

会長は、医療用高機能N95マスクを月1億枚、一般用サージカルマスクを月2億枚、5月から納品できる体制が整ったと発表されており、フェイスシールド、医療用メガネ、防護服なども無利益で納入することを明言されており、この呼びかけに対して、各地の知事から続々と購入申し込みが行われている状況となっています。

そこで、医療資機材の状況について、県として先々までの見通しは立っているのか、また知事は、孫会長に申し込みをする準備があるのか、併せて当局の所見を伺います。