意見書 第95号
生活と事業を守るための原油価格高騰への対処を求める意見書
経済産業省が本年11月10日に発表した11月8日時点でのレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は169円となり、10週連続の上昇となっている。これは2014年8月以来、約7年ぶりの高値水準となっているほか、灯油も10週連続で値上がりしている。
昨春からの新型コロナウイルス感染症の影響により、国民の生活、事業活動は窮地に立たされた。感染者数が減少傾向にある今でも、その痛みは抱えたままである。そうした中で現在、原油価格が高騰し、ガソリンや灯油、軽油、重油等の燃料価格の大幅な値上がりにより、国民生活や産業に対し、更なる打撃を与えている。ガソリンや灯油価格の高騰は、地方での移動の足となっている自動車を利用する家計への直接的な痛手となることは言うまでもない。さらに暖房利用等、燃料の利用機会が増える冬季を迎えるにあたり、国民生活に更なる影響を及ぼすことが危惧される。
また、トラック、タクシー、定期船、ハウス栽培といった運送業や交通産業、農林漁業、その他クリーニング業等多くの業種で、燃料代の高騰、石油関連製品の値上げによる仕入れ価格の高騰により、収益が圧迫され、国内産業も打撃を受けることになる。
よって、国におかれては、原油価格高騰への影響を最小限に抑え、目の前にある危機から生活と事業を守るため、既に行っている原油価格の安定化に向けた国際交渉の強化をはじめ、原油価格高騰へのあらゆる対策を講ずることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年12月13日