質 問 日:平成25年10月18日(金) 質 問 者:山本 千恵委員
1 看護師の働きやすい職場づくりについて
県立病院に勤務する職員は、平成24年4月1日現在で5,273人と前年度に比
べて389人増加している。そのうち、看護師は3,541人と全体の約7割近くを占める。
本格的な少子高齢化社会を迎え、近年、全国的に医療現場において医師・看護師の不足が深刻化しており、特に、看護師については、離職率が10%台で推移するなど、看護師不足の大きな要因とも言われている。
そのような中にあって、20年度以降の県立病院における看護師数の推移をみると、年々、増加傾向にあり20年度の3,013人に比べると、24年度は528人増加しており、看護師の確保に様々な取組みが功を奏していると考える。
しかしながら、夜勤や救急の対応などによる精神的、肉体的な負担は大きく、特に、看護師は女性が多いことから、育児・子育てなどの家庭生活との両立が難しいことも指摘されており、このことは、本県の県立病院においても同じことが言えると思う。
そこで、過酷な職場環境に置かれている看護師が離職することなく、働き続けられる職場づくりを目指して、これまでどのような取り組みをしてきたのか、当局の所見を伺いたい。
また、高度専門・特殊医療を担う県立病院の看護師が高い志を持って働くためには、質の向上が欠かせないと思うが、これまでどのような取り組みをしてきたのか、あわせて伺いたい。
(答弁①)
2 医療事故防止標準マニュアルの活用について
医療事故防止標準マニュアルは、平成14年8月に策定されて以来、これまでに4回の改定を重ね、医療に対する社会的ニーズの変化に適切に対応したマニュアルとなっている。
このマニュアルの内容は、医療事故防止の基本事項から始まり、医療事故防止のポイントが行為別に細かく示され、想定されるヒヤリ・ハット事例とその防止策が紹介されるなど、現場で実践的に使える内容であると思う。
現在、県下の県立病院には、5,000人を超える職員が従事しており、医師、看護師、薬剤師、放射線技師等の正規職員のほかにも、看護補助者等の非正規職員や調理員等の委託業者が従事している。これらの方々も県立病院に従事している以上、直接、医療行為に関わらないとしても、医療事故に関与する可能性は否定できないと思う。
医療事故は、合併症もあれば、ヒューマンエラーに他ならない医療過誤もあるが、いずれにしても医療現場において必ず人が関わっている。
そこで、以上のようなことを鑑みると、リスクマネジメントの側面から考えて、非正規職員や委託業者を含めた全ての病院関係者が、医療事故防止に関する知識を持つべきと考えるが、医療事故防止標準マニュアルをどのように活用されているのか、当局の所見について伺いたい。
(答弁②)
3 県立こども病院の運営について
県立こども病院は、平成28年度のポートアイランドへの移転に合わせ、神戸市立中央市民病院・救命救急センターや低侵襲がん医療センター、チャイルドケモハウス等との連携をはじめとする医療の高度化やサービスの向上、小児がん拠点病院としてのさらなる機能充実を目指しており、県民の期待は非常に大きい。
一方、県内唯一の小児専門病院として、今後、重い疾病で苦しむ子どもや家族の様々なニーズにより一層応えていく必要もあると思う。
子どもが重い病を患ったり、病状が重篤化した際に治療を受けられる病院があることが、子どもやその家族にとって安心できる環境であると思う。
そこで、県下の重い疾病に苦しむ多くのこどもが、居住する地域にかかわらず、必要な場合にはこども病院の診察を受けることができる体制整備が必要であると考えるが、当局のご所見を伺いたい。
(答弁③)