議会の動き

迎山 志保議員が質問(決算審査・公安委員会)を実施

決算特別委員会  [ 10月10日(金)公安委員会・迎山 志保委員 ]

1 ひき逃げ事件の捜査について

(1)ひき逃げ事件の検挙率と発生実態について

ひき逃げ事故は、卑怯で卑劣な犯罪であると思う。兵庫県におけるひき逃げ事件に関するデータで、ひとつ残念なデータがある。それは、ひき逃げ事件の検挙率の低さである。確認したところによると、平成25年中の兵庫県のひき逃げ事故の検挙率は、約35パーセントで、全国平均の約50パーセントを大きく下回っている。ちなみに、大阪府は約47パーセント、京都府は約42パーセントであり、兵庫県の検挙率が非常に低くなっている。この要因は何なのか、兵庫県内のひき逃げ事件発生件数が多いことが原因で検挙率が低くなっているのか、検挙件数が少ないため検挙率が低いのか。まず、兵庫県における、ひき逃げ事件の発生実態を受け、分析していることと思うので、その分析状況について伺いたい。

(2)検挙率向上のための取組について

ひき逃げ事件でも、特に軽傷のひき逃げ事件については、事故現場に残る痕跡や遺留物などが少ないと聞く。そのため、軽傷のひき逃げ事件は検挙率が低迷してしまうのであろうが、少ない証拠物でも、被害者のため犯人を検挙してほしい。本年4月に、科学捜査支援センターが運用開始になり、防犯カメラの画像解析など、わずかな情報から犯人の特定が可能になったのではないかと期待している。本会議、また決算でも取り上げられたが、防犯カメラの設置がさらに進めば、事故の発生状況を撮影できなくても、事故の前後に走行する犯人の車両が確認できたりする。また、交差点に設置されている、交通事故自動記録装置を増やすことで事故発生現場の映像を確保できるチャンスも増える。最近では、バスやタクシーなど公共交通機関の自動車には、ドライブレコーダーを搭載していることも多いと聞く。近年はこのような映像をはじめとした事件証拠品の確保の可能性が拡がっていると考えるが、この点を踏まえ、県警察として、今後のひき逃げ事件検挙率向上のための取組、又は、意気込みについて伺いたい。

2 駐車禁止除外指定車標章の不正使用について

駐車禁止除外指定車標章の不正使用が急増しているという記事に触れた。今年、兵庫県内の取り締まり件数は6月末時点で141件。昨年1年間の167件に迫るペースで推移していると聞いている。県警も問題意識を持って取り組んで頂いているのだと理解する。私も標章を車内に置き駅前やイベント時に長時間駐車している車や、特に休日の繁華街でよく目にしている。駐車禁止除外指定車標章は、体の不自由な方など県内約6万人が交付を受け利用しているものであるが、この不正使用が横行するのはどういうわけか。標章の交付を受けた方が貸しているのか、悪意のある人が標章を盗んだり、勝手に持ってきて我がもの顔で使っているのか、いずれにしても、通常の自動車利用者にとっては、不公平感を拭い去れない事実であると思う。私は、この不正使用を少しでも防ぐことができ、盗難被害も防止できるように、駐車禁止除外指定車標章に、例えば交付者の顔写真など、交付を受けた方がすぐにわかるような措置を新たに加えてはどうかと考えているが、抑止力強化の観点で当局の所見を伺う。

3 子どもを犯罪被害から守る取組の推進について

(1)児童虐待の早期発見と迅速な対応の推進について

今年のはじめに、県警察と神戸市が児童虐待事案について連携する協定が結ばれた。児童虐待は潜在性があり、近所を含めて外部から容易に発見できるものではないし、通報チャネルなどを増やしてはいるものの、迅速に適切な対応をするのは難しい。県及び市町の子どもに関係する情報を持つ機関と県警察が連携し、児童虐待などについての情報交換・共有を行い、事態が深刻化する前に対処していくことが、被害児童にとって望まれることで、まさに、「情報で子どもを犯罪被害から守る活動」ではないかと思う。現在、こういった協定は、県と県警察、それと神戸市と県警察との2つであったかと思うが、私の地元である加古川市をはじめ、市町と県警察との連携はどうなのか気になるところである。そこで、この児童虐待に係る県及び神戸市と県警察との連携協定の効果と今後のより充実した施策展開について伺いたい。

(2)子どもを性犯罪等の被害から守る先制・予防的活動の取組と成果について

警察では、子ども対象・暴力的性犯罪の再犯防止措置制度のほか、子どもや女性を対象とする性犯罪等の前兆と見られる声かけやつきまとい等について、情報収集・分析を行い、行為者を特定して検挙又は警告措置を実施していると聞いているが、これも「情報で子どもを守る取組」である。こういった取組が充実し、子どもが性犯罪の被害だけでなく、広く犯罪被害から守る取組を県警察としてさらに推進してほしいと考えている。

そこで、これまでの先制・予防的活動の取組状況と、その成果について伺いたい。