議会の動き

◆15年12月定例会  議案に対する態度と考え方

概要 代表・一般質問  議案に対する態度と考え方

15年12月定例会

■請願(主なもの)

<請願番号>

第9号

<件名>

県下の中小病院の看護師不足を解消するため「兵庫県看護学生奨学金制度」の創設を求める件<会派態度(委員会での議決結果)>

採択に反対(不採択)

<会派としての考え方>

1 請願で求める奨学金制度については、貸与希望者が減少したことから、行財政構造改革により事業廃止しており、再度実施するということになれば、ニーズを十分に把握し、事業実施効果を十分に分析した上で検討すべきであると考える。

2 以上のことから、看護師養成の必要性は認識するものの、奨学金制度の創設については、同請願に制度実施の効果や必要性に対する客観的な説明がないこと、また、看護師養成は県において一定の取組みを行っているとともに、その取組みを充実させることが有効と考えることから、本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」を主張する。

<請願番号>

第12号

<件名>

後所得税法第56条の廃止を求める意見書提出の件

<会派態度(委員会での議決結果)>

採択に反対(不採択)

<会派としての考え方>

1 所得税法第56条では、事業主と同一生計家族に支払う対価を事業所得等の必要経費とせず、またこれを受け取った親族の所得としない旨を規定しているが、同法第57条において、青色申告で損益計算書や賃借対照表など一定の帳簿を備えて正確な記帳を行っている場合、配偶者や親族の給与も対価として必要な経費に算入することが認められている。

2 以上のことから、所得税法第56条の廃止を求める本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」を主張する。

<請願番号>

第16号

<件名>

義務教育諸学校の教職員定数の充実と教員養成・研修予算の確保等を求める意見書提出の件

<会派態度(委員会での議決結果)>

採択に賛成(採択)

<会派としての考え方>

1 教職員の多忙化については、本県においても長年の懸案となっており、平成20年度に教職員の勤務時間適正化対策プランを策定、平成24年度末には新対策プランを策定し、多忙化改善に取り組んできたが、「いじめ」や「モンスターペアレンツ」など社会を賑わす問題への対応のほか、児童生徒、保護者、社会からの要請のさらなる多様化・高度化により、教職員の職務に対する時間的・精神的負担の改善は、目に見えた形で成果は出ていない現状にある。

2 そのような状況の中、今年財務省において少子化を理由とする教職員定数の合理化の検討が行われてきたが、これは先に述べた教育問題の多様化・複雑化に伴う教職員の多忙化の実態を反映していない議論と言える。

3 また、本県が目指す「こころ豊かで自立した人づくり」の実践のためには、教職員の資質向上が不可欠であり、専門性はもとより、チャレンジ精神が旺盛で高い倫理観と使命感を有する優秀な教員を確保することが大切である。

4 よって、国へ義務教育諸学校の教職員定数の充実と教員養成・研修予算の確保等を求める本請願の趣旨に賛同し、「採択」を主張する。

<請願番号>

第17号

<件名>

「事故防止モデル交差点」の実現を求める件

<会派態度(委員会での議決結果)>

採択に賛成(採択)

<会派としての考え方>

1 交通事故等防止のため、路面をカラー塗装することは、ドライバーへの視覚効果として、一定効果が認められることから、高速道路会社6社が逆走防止のため導入を決めたほか、全国的にも実施する自治体が増加している。

また本県においても、法定外表示設置については十分な検討が必要という認識の下、交通管理者と協議の上、信号機のない生活道路の交差点でカラー塗装を実施しているケースがある。

2 このようにカラー塗装には一定の効果が認められていることから、事故防止に向けた手段の一つとして有効であると考えられる。

3 以上のことから、「事故防止モデル交差点」の実現を求める本請願の趣旨に賛同し、「採択」を主張する。

<意見書案番号>

第19号

<件名>

地域の実情を反映した民泊の実現を求める意見書

<会派態度(委員会での議決結果)>

賛成

<会派としての考え方>

我が国の人口は平成20年をピークとして既に減少に転じているが、平成25年度の国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、世帯数の減少が今から4年後の平成31年から始まるとされる。それに伴い、土地や建物の居住ニーズは構造的に減少すると想定されるため、これらの新しい活用法を創生することは、個人資産を守るだけではなく、市町村税収の約4割を占める固定資産税収を維持するためにも必要な取組である。

一方で、円安等を理由とした訪日外国人旅行者は急激に増加し、政府目標の2,000万人が射程に入るほどの状況にある。ホテルは過去最高の客室稼働率を記録し、空室不足との声も聞かれる。

このような状況に対応するため、昨年4月には、国家戦略特別区域法における旅館業法の特例が施行され、該当区域で条例を制定すれば、空き部屋や空き家を宿泊施設、いわゆる「民泊」として提供できるようになった。ただし、使用期間が7~10日の範囲内で都道府県等が定める期間以上、また、提供する居室は原則として床面積25平方メートル以上となっている。

民泊は、更なるインバウンドを呼び込むだけでなく、郡部の宿泊観光の受け皿にもなるなど、地方創生にも資する可能性がある。

よって、国におかれては、特例で民泊を認めることとなった自治体での先行事例の検証、風紀の維持、衛生状態の確保のほか、犯罪・テロ等の懸念に対応する安全性の担保など、ルール化について慎重に議論を積み重ねた上で、地域の実情を反映した実用的な民泊制度の実現に取り組まれるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

県議会ホームページでは、すべての議案に対する会派態度をご覧いただくことができます。(別ウィンドウが開きます)