議会の動き

黒田 一美 議員が質問(公安委員会)を実施

公安委員会(黒田議員 決算委員会、1013)

1 硬式野球部「県警 桃太郎」の現状と成果について

兵庫県警の警察官で作る硬式野球チームは、正義を実現するイメージから「桃太郎」を名乗っています。現在、全国の警察本部で硬式野球部があるのは、他に警視庁だけで、他の県警本部にはありません。

平成27年度中、「県警 桃太郎」は、都市対抗野球や近畿クラブ野球交流大会など、多くの試合で兵庫県警察の存在感を広く知らしめる活躍を見せ、将来、警察官を夢見る若い世代の発掘に貢献してきました。

先日、新聞で県警の野球チーム「県警 桃太郎」が第41回全日本クラブ野球選手権大会に出場し、初戦を突破したとの記事を目にしました。

聞くところによりますと、昨年はこの大会の出場権をかけた代表決定戦で惜しくも敗れ、今年は見事リベンジを果たし出場したとのことです。

柔道や剣道のみならず、このように県警の野球チームが予選を勝ち抜き全国大会に出場したということは、県警に安全・安心を託している県民の一人として、警察官の身体能力の高さをあらためて感じることができ、大変誇らしく頼もしく感じるしだいであります。

残念ながら、今回は準々決勝で敗退してしまったとのことですが、「県警桃太郎 最後まで全力 延長11回タイブレークで涙」と記事にも書かれていたとおり、最後まで諦めずに全力で取り組んでいる姿は、全国の野球少年少女たちの心に響くとともに、兵庫県警察の名をアピールできた大変良い機会だったのではないかと感じております。

加えて、今回の出場が県警に与えた最も良い影響は、会場が埼玉県(所沢市)ということで、兵庫県だけでなく、関東を中心とした地域でも兵庫県警をPRすることができ、優秀な人材確保に向けた取り組みに繋がったことではないかと推察します。

私は、仕事をしながら、野球に挑戦し続ける警察官の姿に感銘を受け、今後一層、県警桃太郎を応援していきたいと考えておりますが、県警桃太郎の現状、そして、これまで活動してこられた成果について、お伺いします。

2 若手警察官の早期育成について

優秀な人材の確保による組織力の強化は、どの組織にも求められることであります。

警察も当然、例外ではなく、いわゆる大量退職・大量採用に伴い、若手警察官の早期戦力化を図ることが喫緊の課題になっており、高い志と強い執行力を兼ね備えた警察官を育成していくため、組織的な取り組みが求められているのではないかと思います。

平成27年度中、県警察に新規採用された方は494人であり、この若手警察官が次代の県警察を担う大切な人材となります。

特に、交番には、警察学校を卒業したばかりの若手が次々と配属されるとのことですが、地域住民と直接接する機会の多い職場において、警察官として職務を全うするために必要な知力、体力、精神力を早期に身に付けることができるよう、あらゆる機会を通じて、若手を中心に教養・訓練を積み重ねることが重要であると考えます。

そのような中、県警察においては、今秋行われた定期人事異動で、警察署に対する警察本部の指導体制強化が図られたと聞きました。

そこで、県警として、現在の組織全体に占める若手の地域警察官の現状や課題を、どのように認識されているのか、また、この度、本部の指導体制を強化したことにより、今後、どのような効果が期待できるのか当局のご所見を、お伺いします。

3 鉄道事業者の乗務員等に対する警察事案への対応について

鉄道は、環境にやさしい市民の足として、我々の日常生活において無くてはならない重要な公共交通機関です。

その運行が事件や事故により阻害されるようなことがあれば、地元住民だけでなく、多くの県民に不安が広がり、体感治安の低下につながりかねないことから、その安全・安心な利用の確保に取り組んでいく必要があります。

しかしながら、最近、その運行を担う駅員などへの暴行、傷害事件についてのニュースに多く接します。

報道によりますと、昨年度、駅員や乗務員に対する暴力事件は、全国で792件も発生しており、暴力行為を行った者のうち、62パーセントは酒に酔った客であったとのことです。

このような暴力行為は、列車の運行を阻害し、ひいては鉄道事故につながりかねない危険で悪質な犯罪であります。

県警察においては、鉄道警察隊が、鉄道施設や列車内における警らや警戒警備を通じて、平成27年中に窃盗や痴漢行為などの犯罪、約200人を検挙するなど、安全を守るため懸命の努力をされております。

被害から駅員や乗務員を守るため、第一義的には、鉄道事業者が保安上の措置を執るべきことは承知しているものの、駅員への暴力が全国的に問題となる中、今後、治安を維持・向上させていくためには、やはり主として鉄道警察隊と鉄道事業者との連携強化が必要になってくると思います。

そこで、県警察では、このような駅員・乗務員の被害防止に向けて、鉄道事業者とどのように連携し、その強化に努めているのか、お伺いします。