議会の動き

向山 好一議員が質問(予算審査・病院局)

質問日:令和4年3月8日(火)

質問者:向山 好一 委員

1 コロナ禍でのコロナ以外での入院患者のケア

コロナパンデミックが起こって丸2年が経過しました。その間、コロナ感染者は当然ですが他の疾病であっても、入院患者さんの病室には家族といえども特に感染拡大時には原則入れません。つまり、家族は会話を通じて、あるいは五感を通じて患者がいまどういう状況なのかを知る機会が奪われています。特に療養型病院への入院となると、このままだと次に本人に面会できるのは亡くなってかなにならざるを得ません。これは家族にとっていたたまれないし痛恨の極みになります。また、患者さんにとっても愛する家族との触れ合いが生きる希望を与え、治療に対し前向きになれることを考えますと、精神的支柱を奪われることになります。

また、医師や看護師さんにとっても治療や看護だけでなく、話し相手になってあげたり、いろんな身の回りの世話が必要になり、現在多忙を極め細心の注意が必要な医療従事者に家族がやるべきケアまで押し付けざるを得ない状態になっているのではないでしょうか。特に高齢者の患者さんは排せつや食事など看護に加え介護にも手を取られるケースがこれまで以上に多くなっていると思います。

そこで、県立病院での入院患者さんへの家族の面会はタブレット端末により画像を通じて会話できるようになっているとは思いますが、先ほど申し上げた本来家族がやるべき身の回りのケアなどはどうなっているのでしょうか。そのことが現場で追加の重荷になっているなら専門のスタッフなどの配置も検討すべきではないでしょうか。ご所見を伺います。

2 粒子線がん治療の保険適用拡大について

現在、県立病院事業にはたつの市の粒子線医療センター、神戸市の神戸陽子線センターという日本を代表する粒子線医療機関があり、最先端のがん治療を行っています。しかし、保険適用の疾病が限られており、自己負担で治療する場合、1回あたり約300万円の費用が発生します。現在は、陽子線治療では小児腫瘍など4つのがん、重粒子線治療では前立腺がんなど3つのがんが適用されています。

そこに、今年の4月から肝細胞がんや再発した大腸がんなど5つのがんが保険適用に加わることになっています。兵庫県における最先端のがん治療がさらに受けやすくなるのですが、以前から粒子線治療の患者数の減少が問題になっているので、これまで以上に県民へのPRと医療機関への周知・協力が必要になってきます。

病院局としてどのように取り組むのか質問します。