議会の動き

黒田 一美議員が質問(決算審査・企画県民部①)を実施

決算特別委員会  [ 10月9日(水)企画県民部①・黒田副委員長 ]

1 「参画と協働」の基本認識について

はじめに、「参画と協働」の基本認識についてお伺いします。

18年前の阪神・淡路大震災は、日本で初めての近代的な大都市における直下型地震であり、大きな破壊力をもって、甚大な人的被害と家屋の倒壊・焼失、都市基盤の損壊、さらには商業・業務機能の停滞といった様々な被害を引き起こしました。

兵庫県の呼びかけで、被災者の一人ひとりの生活再建を支援していくことを目的に、行政や学識経験者のみでなく、ボランティア、住まい・まちづくり、生活、保健・医療、文化、心のケア等、現場の専門の方々と共に行政と被災者の間に立つ中間的組織として「被災者復興支援会議」を震災から半年を経過した平成7年7月17日に立ち上げました。

被災者復興支援会議は、平成10年度末まで設置されましたが、その間、メンバーにより、「移動いどばた会議」と称し、143回に亘って広い被災地を訪問し、各地で被災者、支援者、市民、県民との直接の対話を通じて生活実態の把握や意見・要望の聴取を行い、その情報をもとに、行政の意見も訊きながら、対応する施策を練り上げていったという経過であります。

この被災者復興支援会議の経過により、「参画と協働」の理念が生まれ、平成14年に制定された「県民の参画と協働の推進に関する条例」における基本理念として反映されたものと私なりに理解しています。条例は施行から10年が経過し、この基本理念も確実に定着してきているのではないかと感じています。

また、現在では、条例に規定する「地域づくり活動支援指針」と「県行政参画・協働推進計画」は相互に密接に関連することから、一体的な推進方策である「参画と協働の推進方策」により、「参画と協働」を進められています。

そこで、はじめに県当局として「参画と協働」の意義について、どのように考えているのか、その基本認識について改めてお伺いします。

(答弁 ①)

2 参画と協働による県行政の推進について

次に、参画と協働による県行政の推進についてお伺いします。(先ほどのご答弁にもありましたが、)参画協働条例でも謳われていますように、参画と協働には、①地域社会の共同利益の実現への参画と協働としての「県民と県民のパートナーシップ」、②県行政への参画と協働としての「県民と県行政のパートナーシップ」の2つの場面があるとされているところですが、本日は、県行政への参画と協働に対象を絞って、以下、2点についてお伺いします。

(1)県民の県行政への参画の状況について

はじめに、県民の県行政への参画の状況についてお伺いします。

県民の県行政への参画について、県行政参画・協働推進計画は、①「県民と情報を共有する」こと、②「県民と知恵を出し合う」こと、③「県民と力を合わせる」ことの3本柱で構成されています。

私は、このうち、2つめの「県民と知恵出し合う」ことを充実させ、県民の意見をより広く反映させていくことが特に重要であると考えています。

具体の手段としては、①県民の提案について、提出機会を確保するとともに、具体の施策の形成や事業展開に繋げていくこと②審議会などへの参加を通じて、県民の参画機会を確保していくことであります。

参画と協働により県民意見を広く反映させていくことは、県民の負託に的確に応えながら県政を進めていくにあたっての根幹でありますが、現実に、政策立案・事業展開をしていくにあたっては、県行政への県民の参画と協働の活用方法についても担当課の判断に委ねられる部分が大きい側面があります。

従いまして、各部局において参画と協働の基本理念を踏まえ、適切に取組んでいく事が求められるところであります。

そこで、県民の県行政への参画について、どのような形で「参画と協働」が推進されているのか、その課題や今後の方針とともにお伺いします。

また、参画と協働の基本理念を庁内各部局にどのように浸透させているのかについても併せてお伺いします。

(答弁 ②)

(2) 全庁的な政策調整への「参画と協働」の理念の反映について

最後に、全庁的な政策調整への「参画と協働」の理念の反映について簡単にお伺いします。

政策立案や事業実施にあたって「参画と協働」のプロセスを踏まえることは、それによりコストが著しく増大する場合などを除いて、複雑・高度化する県民ニーズに応え、質の高い行政サービスを提供していくうえで、欠かせないものであると思っています。

参画協働条例や県行政への県民の参画と協働の推進については、現在、県民生活課で所管しておられることについては、理解しています。しかしながら、県行政全体の政策の企画及び立案においては、「参画と協働」の趣旨を踏まえながら県民意見を反映させていく必要があり、そのためには、全庁横断的な取り組みが求められるのではないかと考えます。

そこで、重要施策の総合調整など、全庁的なの政策を企画及び立案いていくにあたり、「参画と協働」の理念をどのように反映させているのか、お伺いします。

(答弁 ③)