議会の動き

前田 ともき議員が質問(決算審査・産業労働部)を実施

 質 問 日:平成25年10月11日(金) 質 問 者:前田 ともき委員

1 ひょうご経済・雇用活性化プログラムの評価について

ひょうご経済・雇用活性化プログラムは、10~20 年先を見通し、本県のあるべき産業構造を実現するため、経済・雇用分野での県政運営の基本的な考え方及び平成23 年度から25 年度の具体的施策を示すもので、名目県内総生産20兆円を目指すとある。

雇用無くしては、職を求めて人口流出が加速する、そして兵庫県は衰退する。

所得拡大無くしては、生活の安定は無く、県民生活は不幸になる。経済成長無くしては、県財政は悪化の一途をたどり、県民負担は重くなる。企業の活性化は県民の幸せ、兵庫県財政の将来を担う、極めて重要な政策であると考えている。

 そこで、まず、全体目標である名目GDP20兆円への挑戦を掲げる本プログラムについて、雇用状況も含めて24年度の成果指標に対する評価について伺いたい。

(答弁①)

2 ひょうご産業活性化センターについて

(1)平成24年度の活動実績と評価について

 公益財団法人ひょうご産業活性化センターは、県内事業所の99%をカバーし、雇用の80%を担う、中小企業の経営支援や企業誘致、県内企業の海外展開支援など雇用でも経済成長でも大きな役割を担う、総合支援の最前線である。

そこで、まず本県経済活性の一翼を担う、当センターの平成24年度の活動実績とその評価について伺いたい。

あわせて、24年度において、センターが支援した起業件数や中小企業の経営改善動向とその評価について伺いたい。

(答弁②)

(2)センターの位置づけについて

中小企業に対する支援体制については、国、県、市、さらには各種団体、民間企業も含めて多様で複雑である。

そこで、先日開催された行財政構造改革調査特別委員会において、我が会派からは、全ての公社・外郭団体について改めてゼロベースから見直すことを提言したところであるが、当センターの存在意義や組織及び費用対効果上のこれまでの改善点について伺いたい。

(答弁③)

(3)民間公募・生え抜き強化について

次に、兵庫県から派遣している部課長職以上の人数とこれまでのキャリアパスについて伺いたい。

また、経営経験のない県職員が中小企業支援の最前線に幹部として派遣することのメリット・デメリットについて、当局の考えを伺いたい。

(答弁④)

3 民間経済団体との連携について

全ての行政の施策は、皆さんの声を広く、深くお伺いしながら、政策立案・意思決定を行っていくことが大事であり、我々議会もその一翼を担っているわけである。特に、産業活性化、企業経営の部分は、企業経営者の話を真摯にうかがう必要があると思う。

激しいグローバル競争社会の中で、1秒の人件費なんぼで工数改善とか1銭単位の経営改善を図っており、行政では正直まねができないと思う。

先日も、昨年10月にアメリカのニューヨークを襲ったハリケーンによる被害者向けに食糧配給をするボランティアが「トヨタ生産方式」を採り入れ、食糧配給の効率を大幅に改善したという記事を見た。ローラーコンベヤーによる受け渡しやスペースに無駄のない箱設計などの改善で、配給にかかる時間が3時間から1.2時間に激減したということである。

つまり、企業は絶え間ない改善努力とその能力を十分に有しているわけだが、行政の規制や支援の不備により、日本の製造業が6重苦にあるともいわれる中で、行政も企業経営と同様のスピード感で改善していく必要がる。

 その点では、兵庫県商工会議所連合会や神戸経済同友会のような、民間企業や経済人が組織した経済団体との連携はもちろん、その提言も企業経営の現場からの意見として、真摯に検討すべきだ。

そこで、平成23年度、県に対して、用途地域の規制緩和、分譲価格の適正化の環境整備により、企業立地を促進することなどを要望した兵庫県商工会議所連合会や、

海外からの企業誘致のために外資保税地域の創設などを提言した神戸経済同友会など、本県経済を活性化しようとアイデアを出している経済団体との連携状況と今後の方針について伺いたい。

(答弁⑤)

4 補助金・融資等の不正受給防止について

 みずほ銀行が系列のオリエントコーポレーション提携ローンを通じて、230件、2億円の自動車購入資金の融資を行っていたとして大問題になっている。オリコといえば、東証一部上場企業で総資産4兆円以上の大手信販会社である。そのレベルでも、その審査の網をすり抜けて、暴力団向けの融資が実行されていた。

また、今年6月には、神奈川県相模原市の機械部品製造業者が国の中小企業緊急雇用安定助成金約5億円を不正受給していたことが判明した。

反社会的勢力はもちろん、一般企業でも悪意を持って行政の助成金を搾取しようと狙っている事例が散見される。

そこで、まず産業労働部では、一般企業も交付対象とするような補助金や委託料について、暴力団関係か否かの照会を原則実施しているのか伺いたい。

また、補助金や委託料のほか県の制度融資も含めて、不正受給防止や反社会的勢力根絶に向けたチェック体制のあり方について、当局の所見を伺いたい。

(答弁⑥)

5 メザニン融資制度の創設

(1)県制度融資の実績等について

 既に、県では、金融機関や兵庫県信用保証協会と連携して、中小企業向けに開業資金から設備投資向け資金、新規事業のための資金など多様なラインナップをそろえている。

 しかし、今年8月の日本経済新聞において、国内銀行の預金に対する貸出金の比率(預貸率)は、6月に70.4%と四半期ベースで過去最低を更新したと報道されていた。

特に、中小企業の取引先が中心の信用金庫は初めて50%を割ったことは、中小企業向けの資金調達の環境にも影響を及ぼすと考える。

金融緩和が行われているものの、本来資金が必要とする企業に資金がきちんと供給されていないのではないかという危惧がある。

 そこで、まず、24年度における制度融資の融資目標と実績及びその評価について伺いたい。

(答弁⑦)

(2)メザニン融資制度の創設

そこで、提案したいのがメザニン融資制度の創設である。

メザニンとは中2階という意味だが、株式と借入の間の条件、他の債権よりも返済順位が劣り、元利金の返済期間を長期化させる代わりに、金利が高めに設定された融資で資本性融資ともいえる。

PFIへの資金供給に一部民間企業もメザニンでの供給を行っているが、まだまだこれから。特に、官民インフラファンドはメザニン部分への資金供給が柱とされている。

平成20年4月に、日本政策金融公庫が、創業や新事業展開等に取り組む事業者の財務体質強化を図るための資金として取り扱いを開始した「挑戦支援資本強化特例制度」は、融資期間が7年以上15年以内で期限一括返済、1年ごとに直近決算の業績に応じて8.55%、4.75%、0.90%の3区分の利率が適用され、無担保・無保証という、従来の融資プランからは考えられない、まさに中小企業のニーズにマッチしたメザニン融資制度の一つではないかと思う。

リスクの取り方が難しい面もあるが、民間金融機関からの資金調達が困難な中小事業者の資金需要に応えるためにも、メザニン融資制度の創設が必要であると考えるが、この点について、当局の所見を伺いたい。

(答弁⑧)