地方議会議員選挙における政策ビラ頒布の解禁を求める
意見書案 第46号
急速な人口減少、超高齢化という喫緊の課題に対応するため、各地域がそれぞれの特性を生かした自律的で持続可能な地域社会の創生に取り組む中で、首長とともに地方自治体における二元代表制の一翼を担う地方議会の役割が大きく問われている。
地域創生の鍵となるのが、各自治体の地域活性化につながるさまざまな政策であるならば、その政策を推進していく地方議会議員の選挙のあり方を政策本位にしていくことが地域創生には欠かせない。
このような中、国政選挙においては、2003年の公職選挙法改正で政党の政権公約を記載した冊子の配布が可能になり、また、首長選挙でも、2007年の公職選挙法改正で政策ビラの頒布が認められた。しかしながら、地方議会議員選挙においては、選挙運動のために政策ビラを頒布することが認められておらず、候補者の政策等を有権者に伝える手段が十分とは言えない状況がいまだに続いている。選挙権が18歳まで拡大された今、未来を担う有権者の選挙に対する関心を高めるためにも、候補者の政策等を知る手段を今以上に増やす必要がある。
よって、国におかれては、資金力で選挙運動の格差が生じることを防ぐ公職選挙法第142条の趣旨にも配慮しつつ、速やかに所要の法改正を行い、政策ビラの頒布を地方議会議員選挙において可能とするよう強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年10月26日
兵庫県議会議長 藤 田 孝 夫