議会の動き

宮本博美議員が質問(決算審査・県土整備部)を実施

第306回9月定例会 決算特別委員会質問 (県土整備部)
2010年10月15日(金)

1 住宅耐震化改修について

(1) 住宅耐震化等の実績について

 兵庫県では、災害時における県民の安全・安心を確保するため、兵庫県耐震改修促進計画に基づき、平成27年までに住宅の耐震化率を97%とすることを目標として、住宅の耐震改修の促進を進めております。
 そのため、平成15年度から、住宅の耐震改修工事を希望する県民に対して、耐震診断・改修計画の策定及び耐震改修工事に要する費用の一部を補助しているところであります。
 そこで、過去3年間の、1戸建、マンション等の共同住宅別での、耐震診断・改修計画の策定の実績を伺うとともに、耐震改修工事の実績についてもお伺いします。

(2) 共同住宅の状況について

 マンション等では、耐震改修工事にあたっては、100戸を超える住民の合意が必要となります。また、共同住宅では個人所有部分のほかに、集会所や管理人室等の共有部分があり、共有部分も補助対象となるものの、1戸あたりの補助は最大で40万円と一戸建の最大80万円に比べて、少ない状況であり、あまり進んでいなのではないかと考えます。
 そこで、共同住宅における耐震改修工事の進捗状況についてどのように判断しているのかお伺いします。

(3) 共同住宅の耐震改修工事の促進について

 共同住宅の耐震改修工事が余り進捗していない一つの要因として、補助金の交付時期に問題があると考えます。
 県の耐震改修工事の補助金の交付については、建物が完成後、工事代金を支払った上で、補助金請求を行い、支給する方法となっております。しかし、例えば、100戸で構成される共同住宅が1億円の耐震改修工事を行った場合、補助金は、最大で4,000万円となりますが、補助金をもらう前に、いったん工事費全額を支払わなければなりません。資金に余裕がない場合は、マンション管理組合が補助金として交付される金額をも銀行から融資を受けるなどして用意する必要があります。多大な資金の確保やつなぎのための融資にかかる利息の負担などの課題があり、制度の利用が進んでいないとの声もあります。
 そこで、県として、補助金の交付時期の見直しやつなぎ融資への支援、さらに前に指摘した合意形成の促進など、集合住宅における耐震改修工事の促進のための支援を行うべきと考えるが、ご所見を伺います。

2 県管理道路の高架下等の利用促進について

(1) 利用状況等について

 これまでから、交差点や信号待ちなどによる渋滞解消や、幹線道路における交通の円滑化のために、道路の高架が進んでおりますが、その高架下については、私が見る限り、ほとんどが空き地か、公園に利用されている程度であります。
 一方で、鉄道の高架下については、民有地であることからも知れないが、駐車場や商業施設などに有効活用されて、その事業収入も大きなものとなっております。
 現在、県で厳しい財政状況のなかで、自主財源の確保策の一つとして、道路の高架下の有効活用を図るべきではないかと考えます。
 そこで、まず、県管理道路の高架下の利用状況と、高架下利用による県の使用料収入はどれだけあるのかお伺いいたします。

(2) 高架下の活用について

 (道路空間の利用は、道路法などで制限されていることから、低調であるとのことですが、)本年5月、国土交通省の成長戦略会議は「財政出動を伴わない成長戦略」として、道路空間のオープン化を打ち出しております。また、新聞報道によると、これまで高速道路の新設に合わせて、建物の新築や公共的な施設を整備する場合にしか認めていなかった、高架下の利用について、民間に広く開放し、民間の資金を取り入れ老朽化した道路の整備にあてる方針を決定し、法改正など手続きを経た上で、来年度からの導入を目指すとのことであります。
 私の地元、東播磨南北道路は、高架箇所が多く有効利用できる空間もあり、また地元からの要望もあることから、以前より、加古川土木事務所に高架下の民間開放についての検討を依頼してきたところであります。
 そこで、東播磨南北道路をはじめとする県管理道路の高架下の今後の活用について、どのように考えているのかお伺いします。

3 横断歩道橋の整備について

(1) 横断歩道橋の現状について

 これまで、横断歩道橋は、交通量が多く幅の広い道路で、近くに学校などがあり、交通事故の可能性が高い箇所に、歩行者が安全に交通できるように設置されてきました。
 しかし、最近は、これまで市街地などの歩行者が多い道路を迂回するバイパス等が整備され交通量が減少しております。また、これまでの横断歩道橋の多くが階段式で整備されたことで高齢者にとっては上り下りが不便として撤去される事例も見られます。
 まずは、県管理道路の横断歩道橋について、現在、何箇所あり、その利用実態をどのように把握しているのかお伺いします。

(2) 横断歩道橋の撤去の検討について

 私が見る限りでも、現在も本当に必要かなと思う歩道橋もあります。
 歩道橋は、人が通る橋であり、また、その下を常時、車が通ることから、そのまま放置できないものであり、定期的な塗装などのメンテナンスが必要であり、維持にかかる経費は少なくはありません。
 これらの維持費なども勘案して、利用状況や道路事情の変化で撤去できる歩道橋は速やかに撤去するべきと考えますが、現在、歩道橋の撤去等に向けての調査や検討を行っているのかお伺いします。