意見書 第67号
サイバー空間における犯罪対策の連携強化を求める意見書
インターネットその他の高度情報通信ネットワークは、国民生活の利便性を向上させ、社会・経済の根幹を支えるインフラとして機能する一方で、急速に広がるサイバー空間における犯罪は年々その深刻さを増している。
特にコロナ禍においては、自死を引き起こしてしまうような誹謗中傷や、給付金詐欺に誘い込むような情報がSNSやインターネット掲示板で広がり、国民に大きな衝撃を与えた。
多種多様な犯罪や関連情報がはびこるサイバー空間対策については、例えば、SNSにおける誹謗中傷や消費者被害に関しては総務省や消費者庁、人権侵害については法務省、その他ではインターネット・ホットラインセンターなどが警察庁と連携するなど、主体や方法が分散し多岐に渡っている。
具体的には、利用者に対して通報を呼びかけたり、警察庁から委託を受けた民間事業者や各都道府県警察がボランティアの力を借りてパトロールを実施し、プロバイダに対して削除要請を行ったりしている。
よって、国におかれては、県境や国境とは無関係に広がるインターネット空間において、より高度・専門的な対策を推進するため、サイバー空間における犯罪対策の主体がいっそう連携を密にし、一体となって犯罪の抑止に取り組まれるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年3月24日