議会の動き

迎山 志保議員が質問(産業労働部)を実施

令和3年度決算特別委員会 【産業労働部】

質問日:令和4年10月11日(火)

質問者:迎山 志保 委員(ひょうご県民連合)

1 ワーク・ライフ・バランス施策について

(1)中小企業育児・介護関連助成金について

まずは中小企業育児・介護等離職者雇用助成金について伺う。過去に企業等を結婚・出産・介護などライフイベントにより離職した人の再雇用の後押しとして、対象者一人につき最大50万円を助成するものだが、制度創設当初からその実績の低さが指摘されてきた。昨年度も120件の予算に対し助成件数は21件にとどまっている。このような状況から今年度、当該助成金については事業の中止を決定された。本事業の利用が低調であった要因をどう分析しているのか。また、同じく育児・介護休業や時短勤務の代替要員の賃金を2分の1助成する育児・介護代替要員確保支援助成金の実績についても100件未満となっている。長引くコロナ禍で雇用情勢も変化する中、今後のニーズをどう捉え、活用につなげていこうとしているのか、当局の所見を伺う。

(2)コロナ禍を踏まえた環境整備支援について

多様な担い手を確保し、柔軟な働き方を実現するための職場の環境整備に関する助成金として、仕事と生活の調和推進環境整備支援助成金制度が設けられている。その中のメニューの一つである在宅勤務支援の助成件数が令和2年を境に急増している。それまで一桁の利用件数にとどまっていたのが昨年度は126件の実績となっている。長引くコロナ禍での新しい生活様式、働き方への後押しとなっており評価する。幅広い業種で広がり、定着を見せているウィズコロナ、ポストコロナの働き方の推進力となる環境整備について引き続きの支援が求められるが、どのような取り組みを進めていくのか、当局の所見を伺う。

(3)若年層に選ばれる企業への転換に向けた支援について

若者、女性の県外流出が顕著になって久しく、県ではその流れを食い止め県内就職を促進するべく、これまで高校生や大学生、在京大学へのアプローチ、企業説明会や情報交換会の実施などさまざま取り組んでこられた。若年層へのアプローチという観点でいうと、Z世代と言われる1990年代後半から2000年代に生まれた世代はウェルビーイングの意識に敏感で、ワーク・ライフ・バランスやダイバーシティに大きな関心を持っており、施策推進の鍵の一つではないかと考える。

県では2013年からワーク・ライフ・バランスに取り組む企業の宣言・認定・表彰制度を設けて後押しをしてきた。その結果、宣言企業の数は昨年度3000を超えたと聞いている。憲章策定から15年、制度を設けてから10年が経過する今、ワーク・ライフ・バランスという概念や利点は一定理解されており、広く周知する段階は終わったように思う。これまで以上に認定企業や表彰企業などへのステップアップの支援の充実やウィズコロナで見えてきた課題を織り込んでウェルビーイングをより意識した取り組みに重点を置いた上で、若年層へのアプローチ材料としてより効果的に発信していくべきであり、若年層に選ばれる企業への転換に向けた支援が必要と考えるが、当局の所見を伺う。