第310回9月定例会 決算特別委員会質問 (公安委員会)
2011年10月13日(木)
1 (公財)暴力団追放兵庫県民センターの資金運用について
(公財)暴力団追放兵庫県民センターは、基本財産15億円(県市出捐金15億円)をさまざまな形で運用している。
22年度決算、23年3月末現在の財務諸表をみると、15億円のうちの5億円を外国債で運用しているとのことであり、時価評価では「3億円の外国債が2億7738万円と2262万円の評価損」「2億円の外国債が1億5134万円と4866万円の評価損」、合計で「7128万円」の評価損が出ているとなっている。
私が、平成20年9月に警察常任委員会で当法人の決算について質問した際には、平成18年度に地方債より利率がいいということで投資したとの話はあったが、詳細はわからなかったが、恐らくこれは仕組債といって、ドルをはじめとする外貨の為替レートに基づいて金利が支払われる商品ではないかと思うが、このそれぞれの満期日や金利、そしてこれをどこから購入したのか説明してほしい。
平成48年ということで現に投資しているものをどうこうするのは難しいが、基本財産の他の10億円は地方債等で運用しているが、これは満期にあたる償還がくる。損を取り戻そうとして、外国債に逆張りするという投資の方法もあるが、暴力団追放という財団なのだから、一か八か、ギャンブルに近い資金運用は改めるべきだと思うが、今後も外国債の運用方針を続けるのか?
2 駐車監視員の業務委託について
違法駐車は、交通の安全と円滑を阻害し、国民生活に著しい弊害をもたらしている。厳しい治安情勢のもと、駐車違反の取締りに投入できる警察力には限界がある。
駐車監視員への委託による取締りは、新たな違法駐車抑止のための制度として導入され、「放置違反金」を徴収できる制度として平成18年度より導入された。
全国で年間おおよそ800~900億円に及ぶとされる反則金は、いったん国庫に入ったのち「交通安全対策特別交付金」として総務省から都道府県・市町村に交付され、標識や信号機など交通安全施設の設置・管理にあてられているが、駐車監視員の活用による「放置違反金」は、国庫を経由せず、取締りを行った都道府県の収入になっている。
兵庫県警では、駐車監視員を22年度、56組・112人配置しているが、22年度の放置車両確認事務の業務委託費、及びこの制度により歳入となった放置違反金の額について伺う。
3 若手警察官の不祥事について
平成22年中における警察職員の懲戒処分は13人で、そのうち30代未満は9人と全体の約70%を占め、また階級別では巡査部長以下が11人と全体の約85%を占めている。大麻所持や警察学校入校中の窃盗、入寮中の不祥事など俄かに信じられないものもある。
本県においては、相対的に若手警察官の懲戒処分が多いと見えるが、全国的な傾向と同じなのか?
4 警察装備品の充足度について
警察を取り巻く犯罪情勢は日々変化しており、世界に誇る治安を維持するためにも犯罪の高度化や新たな犯罪手口に対応するなど、時代の流れに応じた警察活動や、それに伴う装備資機材の運用が求められる。
サイバー犯罪対策としての資機材の整備や、今年度から運用が開始されている地域警察官が携帯するデジタル無線機などの先進機器はもちろんのこと、従来の交番等地域の警察拠点で活用するミニパトと呼ばれる警ら用自動車など既存の装備についても不足している箇所があると現場で聞いたことがある。
県下の社会情勢や犯罪実態を踏まえ、警察活動において必要とされる各種装備品の配備について、何が足りて、何が足りていないのか、装備品の充足状況について伺う。
5 重要凶悪犯罪の検挙について
県民に大きな不安を与え、早期の解決が望まれる重要凶悪犯罪については、県民の安全・安心の確保の観点から、より迅速・的確な初動捜査とその徹底検挙に向けた捜査のあり方が問われる。
平成22年度中の重要犯罪の認知件数は673件で、前年に比べて127件減少したものの、体感治安の低下につながる過去の未解決の凶悪犯罪も残っている。
兵庫県警として特に重要な殺人などの凶悪犯罪の検挙に向けて現在如何なる取組を進めているのか伺う。