第308回2月定例会 予算特別委員会質問(病院局)
2012年3月6日(火)
1 光風病院児童思春期病棟について
(1) 患者の入通院への配慮について
病院局では、子どもの心の問題について、社会的関心が高まりつつある中で、拒食症や過食症、うつ、自傷行為のほか、統合失調症や強迫性障害など、児童思春期精神科疾患に対する県内唯一の専門病棟である県立光風病院児童思春期病棟を、24年度中の供用開始をめざし、建設工事を進めている。同じ敷地内とはいえ、現在の光風病院の患者層思春期病棟を利用する患者層の診察、入院対象年齢や環境を考えたとき、開設にあたっては、通院・入院しやすい環境に配慮をする必要があると考える。
児童思春期病棟整備に当たり、通院・入院について児童・思春期患者に対してどのような配慮を講じて行おうと考えているのか伺う。
(2) 病棟の名称について
児童思春期病棟に子供を入院させる親にとっては、あってはならないことではあるが、精神科疾患患者に対して間違った認識に基づく不安など、地元も含め様々な風評があることも事実である。
そこで、患者や親も安心して通院や入院をしやすくするためにも、新たに子どもを対象とした病院として、児童思春期病棟は、名称・愛称を使用することも考えるべきではないかと考えるが、当局の見解を伺う。
2 県立病院における医療事故について
昨年6月に公表された加古川医療センターにおける医療事故は、胃生検の病理検査を行う際に組織標本が他人のものと入れ替わっていたことにより、胃潰瘍の患者の胃を癌と認識し部分切除をしてしまったという、常識では考えられない、あってはならない事故であった。
しかも、この事故は組織標本の入れ替わりが判明した3月中旬から約3ヶ月も経過してから公にされたものである。
このように公表される医療事故は年に数件であるが、医療過誤により公表される事故の外に毎年40件前後の不可抗力による医療事故が発生していることも、報告されている。現在、医療事故の包括公表については、四半期、3ヶ月分まとめて報道機関に対し記者発表することになっている。
医療事故はあってはならないことであるが、発生した場合は速やかに原因を分析し患者へ説明することはもとより、病院で再発防止策を講ずるとともに、公表基準に基づく公表内容とした上で、いっときも早く少なくとも、県立14病院全体で情報共有を図り、今後の事故回避を行って行く必要があるのではないかと思う。
公表は早ければ早いほど、他の病院における対策も早期に行うことができることは言うまでもないことである。
そこで、病院局では、医療事故防止に向けどのような対策を講じ、また情報共有に向けて今後どのような対策を講じていこうと考えているのか伺う。