教育委員会(黒田議員 決算委員会、1018)
1 兵庫型「体験教育」の成果と今後の展開について
(1)兵庫型「体験教育」の実施状況について
兵庫型「体験教育」は、子どもたちの豊かな人間性と社会性を育む施策として全国に誇る事業です。各体験活動が、それぞれの発達の段階を踏まえた目的・ねらいをもって、体系的に進められています。
予算上では、環境体験事業は全公立小学校3年生を対象に年間3回以上、自然学校は全公立小学校5年生を対象に4泊5日以上、わくわくオーケストラ教室は全公立中学校及び特別支援学校中等部1年生を対象に年間1回、また、トライやるウィークは全公立中学校中等教育学校2年生及び特別支援学校中等部2年生を対象に1週間、それぞれ行うこととなっています。
そこで、平成27年度の同事業の実施状況について、予算計上どおり、全学校でそれぞれの日数を実施されているのか、また、実施されていない場合は、その理由についても併せてお伺いします。
(2)兵庫型「体験教育」の成果について
兵庫型「体験教育」は、県内全市町の、すべての学校において、定められた期間実施することで、その成果が現れてくるものと認識しています。
例えば、自然学校は1泊や2泊ではなく、4泊5日実施することで、また、トライやるウィークも1日、2日間の就業体験ではなく、1週間通じて就業体験をすることで、期待される成果が得られると考えます。
そこで、現在の実施期間を設定するに当り、どのような考えのもと期間設定を行ったのか、また、これらの事業の実施により、どのような成果が得られているのかお伺いします。
(3)今後の展開方針について
現在、兵庫型「体験教育」の一連の事業は、県内の子どもたちや保護者の間ですっかり定着しており、これまでの成果を継承し、今後さらに発展させていくことが重要であると考えます。
しかしながら、今後も地方税財政制度の変更や、本県の厳しい財政環境が想定されます。全国に先駆けて実施してきた兵庫型「体験教育」には、充分な予算を確保して、期間を短縮することなく、かつ、全県で、継続的に実施していくことが肝要であると考えます。
そこで、県教育委員会として、現在実施している兵庫型「体験教育」の今後の展開について、どのようにしていこうと考えているのか、お伺いします。
2 兵庫県立西神戸高等特別支援学校(仮称)について
(1)高等特別支援学校の成果と課題について
少子化の進展により子どもの人数は年々少なくなっている一方で、特別支援学校へ通う児童生徒は増加傾向にあります。そのような中、神戸市西部・東播磨地域の知的障害特別支援学校の高等部生徒の増加に対応するため、就労に向けた専門的な職業教育を中心とした高等特別支援学校が、来春、神戸市西区の神戸ワイナリー内に開校することとなっています。新設校は高等部のみの知的障害特別支援学校で、職業科となっています。
現在、高等部のみの知的障害特別支援学校は、県内に3校あると聞いていますが、今回の新設校開校にあたっては、これら3校の成果と課題を踏まえ、見えてきた課題に対応する必要があると考えます。
そこでまずは、現在ある高等部のみの知的障害特別支援学校3校の成果と課題、また、新設校の必要性についてお伺いします。
(2)西神戸高等特別支援学校(仮称)の特色について
先般、特別支援学校の仮称の名称が決定し、開設準備も着々と進んでいるものと考えます。入学を希望する生徒にとって、ここで、どのような教育が受けられるのか、卒業した後、どのような進路が目指せるのか、非常に注目を集めています。障がいを持つ子どもの保護者も、子どもが将来自立して、生きがいを持って働くことを切に願われており、新設校の開校に期待されています。
生徒たちの将来を見据え、職業自立・社会参加をしっかりとサポートしていくためには、カリキュラム作成にあたり、これまでつちかった高等特別支援学校の運営のノウハウを活かしながら、工夫を凝らす必要があると考えます。
そこで、この新設校は、どのような特色のある学校となるのか、また、現在の準備状況と併せて、お伺いします。