16年12月定例会
■請願(主なもの)
<請願番号>
第29号
<件名>
障害児者の豊かな教育と生活を求める件
<会派態度(委員会での議決結果)>
採択に反対(不採択)
<会派としての考え方>
1 障害者の社会参加支援や一般就労への移行を進めるため、地域活動支援センター、生活介護事業所、就労継続支援事業所において、障害の程度や生活環境に応じた介護、就労訓練支援を行っている。高等部卒業後においても、生産活動等を行う地域活動支援センターで多様な事業を実施している。
2 また、学校に通学している障害児については、放課後や夏休み等の長期休業日に、生活能力向上のための訓練や利用者同士の交流等を行う放課後等デイサービス事業を実施している。
3 障害のある人が安心してくらしていけるよう、さらに支援を充実していくことは必要であると認識しており、請願の趣旨や必要性は理解できるが、県では、これまでから「第4期障害福祉計画」に基づき、障害を持つ児童の生活の場や働く場の拡充を図ってきたところであり、その取り組みを充実させることが有効と考えることから、本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」を主張する。
<請願番号>
第31号
<件名>
所得税法第56条廃止を求める意見書提出の件
<会派態度(委員会での議決結果)>
採択に反対(不採択)
<会派としての考え方>
1 所得税法第56条は、事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例を定めているが、そもそも配偶者や親族による租税回避を防止するための措置として規定されたものである。
2 また白色申告、青色申告の制度は、それぞれの事業主の判断により選択できるものでもあることから、同法同条項が家族への給与の支払いを抑制することを目的としているとは言えない。
3 よって、本請願の趣旨には賛同できず、「不採択」を主張する。
<請願番号>
第38号
<件名>
大学生等への公的な給付型奨学金制度の創設を求める意見書提出の件
<会派態度(委員会での議決結果)>
採択に賛成(採択)
<会派としての考え方>
1 現在、家庭の経済力に起因する教育格差の拡大が指摘されており、給付型奨学金制度はこの問題を解決するための有効な手段として議論されている。
2 我が会派としては従来から、給付型奨学金の創設は、若者の教育環境の改善に資するものであると主張していることから、本請願の趣旨に賛同し、「採択」を主張する。
<意見書案番号>
第52号
<件名>
過労死・過労自殺を撲滅するための労働基準法改正等を求める意見書
<会派態度(委員会での議決結果)>
賛成
<会派としての考え方>
過労死・過労自殺が、大きな社会問題となり、深刻さを増している。
厚生労働省が取りまとめた「過労死等防止対策白書」によると、2015年度に全国で過労死により労災認定された人は96人、過労自殺(未遂を含む。)により労災認定された人は93人と過労死・過労自殺を合わせた認定件数は200件前後、兵庫県内でも過労死が2人、過労自殺が7人と合わせて10人前後となっている。
また、2015年度の全国の過労死96人中89人、過労自殺93人中62人が、月80時間以上の時間外労働を行っており、長時間労働が過労死・過労自殺の大きな要因であることが明瞭である。
労働基準法に基づき厚生労働大臣が定める「時間外労働の限度に関する基準」には1ヵ月の時間外労働の上限は45時間という規定はあるものの、労使間で特別条項付き36協定が結ばれると、事実上、上限なく働かせることが可能である。
特に月間80時間を超える時間外労働は、厚生労働省の基準では過労死に関わるとされているにもかかわらず、それ以上の時間で労使協定を結ばれていたとしても何の罰則も存在しないことから、過労死・過労自殺対策として実効性が乏しい。
よって、国におかれては、いまだゼロとならない過労死・過労自殺撲滅に向け、以下の内容を盛り込んだ労働基準法の改正等の措置を講じられることを強く要望する。
記
1 特別条項付き36協定における時間外労働時間の上限を定めること。
2 次の勤務時間まで一定の休息時間を設ける「インターバル規制」を新たに導入すること。
3 法令に違反して長時間労働をさせた雇用者に対する罰則を強化すること。
4 労働基準監督署の職員を適正配置するなど、より厳格な取り締まりを行うための体制を整備すること。
県議会ホームページでは、すべての議案に対する会派態度をご覧いただくことができます。(別ウィンドウが開きます)