日 時:平成30年10月15日(月)
質問者:迎山 志保 委員
1 多様な主体の就業参画について
昨年度の1,500社アンケートでは、企業の55%が人材不足を感じている。特に中小企業の状況は厳しく、仕事はあるのに受けられないという現状がある。人材不足による倒産も出てきている。外国人人材活用議論も花盛りだが、女性、障害者、若者など多様な主体の雇用創出が必要であり、そのための就業環境の改善は不可避である。
(1)女性の就業環境の整備について
本県は女子大集積地であるにも関わらず、若い女性の人口流出が深刻である。女性の就職業態は「専門的・技術的職業従事者」、「事務従事者」で約50%を占めている。また、兵庫県は産業構造として製造業の比率が高いという特徴もある。そのため、女性が就業を望む業態の開拓・支援も必要ではないかと考えている。
そこで、昨年キャリア支援事業、女性就業に関し再就職応援セミナー、起業応援セミナーなど開催されているが、女性の状況についてどう分析しており、就業にどうつなげていくのか伺う。
(2)障害者の就業・定着の促進について
障害者雇用促進法に基づき行政や企業には雇用率達成が義務付けられており、未達の企業には納付金が課せられる。今般、中央省庁、また地方自治体でも不正算入で障害者雇用数をカウント、水増しの事実が発覚した。これに対して、厚労相は法令への理解不足があったかもしれないというお粗末なコメントを出している。行政がこのような状態で、障害者雇用促進法の本来の趣旨は共有されているのか。
そこで、障害者就職拡大推進員の配置されている障害者就業・生活支援センターによる就職、定着の状況、及び障害者しごと体験事業の成果とともに、昨年度の一般企業の障害者雇用率について伺う。
(3)若者の就労支援について
兵庫県内でも、人手不足で人材獲得競争が厳しくなる中、高校新卒者の採用を強化する企業も現れている。
一方、新卒の就職者の3年以内の離職率は、バブル崩壊直後や2008年のリーマン・ショック直後を除けば大きな変動はなく、2014年3月卒業者の状況では、大卒者で約30%、高卒者で約40%と一定の離職者が発生している。
この離職者が更に次の職を得て、正社員として就職できればよいが、中にはフリーターのような形の就労状態となる人もいるのではないか。実際に、フリーターの推移を見ると、フリーターが社会問題化した2004年に比べれば減少しているものの、労働力調査の結果では大きな減少とはなっていないようである。非正規雇用は低賃金につながることも多く、様々な社会問題の引き金ともなることから、積極的な対策が必用であると考えている。
そこで、県では若年層の方やフリーターの方のしごと探しの支援を行っているが、若者しごと倶楽部を通じた就職者数と、若者しごと倶楽部サテライト播磨の閉鎖の経緯と影響について伺うとともに、また、長期フリーター対策をどのように進めようとされているのか伺う。