議会の動き

石井 健一郎議員が質問(産業労働部)を実施

令和2年度決算特別委員会 【産業労働部】

質問日:令和3年10月11日(月)

質問者:石井 健一郎 委員

1.コロナ禍における海外事務所の取組について

本県では、友好・姉妹州省等との交流、経済・観光交流の支援、教育・文化交流などを促進するため、米国・ワシントン州や西オーストラリア州、パリ、ブラジル・パラナ州、香港の海外5か所に海外事務所を設置し、運営している。

しかしながら、昨年からのコロナ禍で世界各国の主要都市等でロックダウンが行われるなど、新型コロナウイルス感染拡大防止のために外出などの行動を制限する措置がなされていた地域も多いと思われる。このような状況下で、海外渡航等も制限される中、県の事業についてもブラジル・パラナ州やフランスとの友好交流事業などの海外事務所が関係する事業も立て続けに延期を余儀なくされたと伺っている。友好交流事業の他にも現地での団体や企業とのやりとりも思うようにできず、活動しにくくなっているのではないかと推測される。

また、新型コロナウイルス感染症がまだ収束しない中で、事務所職員の健康管理や日本への一時帰国の状況等、海外事務所を運営される上での課題も抱えて、大変ご苦労されているのではないかと思う。

そこで、コロナ禍における海外事務所の運営や事業の推進にあたっての課題を伺うとともに、海外事務所の役割を果たすためにどのような取組を行っていこうとされているのか、見解を伺う。

2.六甲山の賑わいづくりに向けた観光施策の推進について

令和2年度予算特別委員会でも質問したが、六甲山の賑わいづくりに向けた観光施策の推進についてお伺いする。六甲山の活性化にあたっては、県や神戸市等が連携して、これまでにおいても観光客誘客のための利便性向上や賑わい拠点の創出など様々な取組を行ってきた。

令和2年度においては、周遊・体験型コンテンツの創出をはじめ、「観光・おもてなし貸付」の整備による融資限度額の引き上げや融資利率の引き下げなどの要件拡充を行い、六甲山等でのホテル等の整備を促進するなど、様々な取組を進めておられたと伺っている。

そこで、六甲山の賑わいづくりに向けた令和2年度における観光施策の取組成果を伺うとともに、今後どのように六甲山への観光客誘客を図っていこうとされているのか、見解を伺う。

3.3府県広域連携等による誘客促進について

令和2年度予算特別委員会でも質問したが、3府県(兵庫・京都・鳥取)の広域連携等による誘客促進についてお伺いする。

その時にも申し上げたが、但馬地域をはじめ、山陰地方の活性化には県域を越えた連携が必要であると考えている。昨年度はコロナ禍で搭乗客も大きく減少したが、例年であれば年間40万人近くが利用し、羽田便が1日5往復する鳥取空港や、年間100万人近くが利用する出雲空港等の利用客に周遊を促し、但馬地域への観光客誘客を更に図っていくべきである。

令和2年度は「日本海の海岸美を巡るルートの周遊コースづくりに関係市町と取り組むほか、3府県の広域観光連携を更に促進し、日本海側の観光資源のプロモーションを首都圏PRやファムトリップ等で展開して誘客を図っていく」とされていたが、昨年からのコロナ禍により、その取組は十分にできていないのではないかと思われる。

そこで、令和2年度における3府県の広域観光連携の取組成果を伺うとともに、コロナ禍を踏まえて今後どのように展開を図っていこうとされているのか、見解を伺う。

4.コロナ禍における観光施策の推進について

昨年3月1日に県内で初めて新型コロナウイルス感染者が確認された際、ちょうど令和2年度の予算審議が行われていたが、その時点において新型コロナの影響についてはほとんど配慮されてはいなかったと思う。その後、県内でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、県内の観光需要やインバウンド客が見込めない状況になった。令和2年度の予算編成時には想定していなかったことも数多くあり、これまで普通にできていた様々な事業も延期や中止を余儀なくされるなど、観光分野における影響は非常に大きいと思われる。

まだまだインバウンドの本格的な回復が見込めない中で、昨年からの緊急事態宣言等を踏まえ、特に県内観光の需要喚起に取り組まれてきたように思う。昨年度であれば、例えば「ひょうごツーリズムバス実施事業」や「ひょうご五国のバス旅支援」など、県内の観光需要喚起を図るための様々な観光施策を推進してこられた。

しかし、一方では行政として県民に対して外出自粛を強く求めてきた経緯があり、言ってみればアクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態だったわけだが、コロナ禍で感染拡大が懸念される中、観光事業を前に進めるにあたっては大変ご苦労も多かったものと考える。

そこで、県内の観光需要喚起に向けて、コロナ禍でどのような点に留意して事業を進めてきたのかを伺うとともに、今後どのような展開を図っていこうとされているのか、見解を伺う。

5.コロナ禍における商店街への対応について

県ではこれまで商店街の魅力や機能を高めるための活性化プランの策定支援や、商店街が行う地域性・独自性を持ったイベント等への支援など、魅力ある商店街づくりの支援や個性あるお店の集積づくりに力を入れてきた。

しかしながら、商店街の賑わいづくりについては、コロナ禍により大きく変わったと言える。新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金をはじめ、様々なコロナ対策の補助金を設定しているが、すべて自分で探して申し込みをしなければならない。商店街にはお年寄りの方が経営されているお店も多いが、そういった方々の中には、使える補助金が判らないとか、申し込みの仕方が判らないといった声が多数ある。せっかく事業者・商店街を支える事業メニューを作っても、実際に使われなければ意味がなく、コロナ禍で困っている事業者・商店街にしっかりと使えるメニューをお知らせするという、当然のことが当然のようにできていなかったのではないかと危惧するところである。

そこで、コロナ禍において商店街等への事業メニューの周知をどのように行っていたのか伺うとともに、困っている商店街に寄り添ったより丁寧な対応が求められると考えるが、見解を伺う。