第306回定例会(9月)一般質問
2010年9月29日(水)
1 公社等のあり方について
現在、国においては、民主党政権のもと、行政の無駄を徹底的になくすために、事業仕分けを行っており、本年10月には、外郭団体の仕分けを行うべく準備をしております。
本県においては、これに先がけて、平成20年度に、佐竹兵庫県立大学教授を委員長とする「公社等経営評価委員会」を設置し、鋭意検討を進めてきていることは評価いたしております。
しかしながら、県民・市民からは公務、とりわけ外郭団体に対する視線はますます厳しいものとなっており、なぜ外郭団体を存続する必要があるのか、組織体制や経営、県民サービスの状況はどのようになっているのか、など丁寧に説明し、理解を得ていく必要があると考えます。
このような中、茨城県では、債務超過に陥っている「県住宅供給公社」を「第三セクター等改革推進債」380億円を活用して公社を破産させることとし、昨日(28日)水戸地方裁判所に対して破産手続き開始の申立が行われ受理された旨の報道がなされたところです。
「第三セクター等改革推進債」は、このような公社の解散などに活用できるものですが、発行可能期間が平成25年度までとなっており、茨城県は解散を前倒しする方針を決め、今月22日の県議会で、同債の起債を含めた解散関連議案が可決されたことから、破産手続きを開始したと聞いております。
一方、本県においては、総資産から負債総額を差し引いた正味財産がマイナスになっている公社等はないものの、資産を時価評価すれば、どのようになるのか、その結果が懸念される公社等もあるのではないでしょうか。
さらに、平成20年度決算において、当期収支差額がマイナスになっているのは、兵庫県社会福祉事業団、ひょうご情報教育機構、兵庫県営林緑化労働基金など多数あり、それに加え、正味財産のうち剰余金がマイナスとなっているのは、新西宮ヨットハーバーや夢舞台であります。
また、県が多額の損失補償や貸し付けを行っているところは、兵庫みどり公社、兵庫県土地開発公社、兵庫県住宅供給公社などがあります。
そこで、このような公社等の経営状況や他府県の動きを踏まえ、第3セクター等改革推進債の発行可能な期限が迫る中、思い切った見直しも必要だと思いますが、本県として今後どのように見直していくのか、お伺いします。
2 園芸特産物の新品種の育成等について
園芸特産物は、本県農業の中でも重要な位置を占めており、これらの生産振興を図るためは、機械・設備の整備支援や新しい栽培技術の普及などの対策とあわせて、対策の基本となる優良品種の導入・普及が極めて重要で、これに対する生産者の要望も強いものがあります。
県内では、国や他府県が育成した新品種を導入し、生産している例も少なくありませんが、近年、産地間競争が激化し、育成県の産地保護が進むなかで、種苗法の規制も強化され、県独自の品種を持たない産地は衰退が必至の情勢であると聞いております。
私の地元である西区でも、ブドウやイチジクなどの果実をはじめ、花、野菜と多様な園芸特産物の生産が盛んであり、今後、産地間の競争に打ち勝っていくために、いかにして魅力ある作物や品種を導入するかが大きな課題となっています。私は、大消費地の近郊という本県のポテンシャルを生かすためにも、他の府県に対抗しうる品種の開発が必要であると考えます。
例えば、いちごをとって見ると、全国で様々な個性を持った品種が開発され、まさに激しい産地間競争が繰り広げられております。本県では、昭和35年に県農業試験場宝塚分場で育成された「宝交早生」という、かつて全国の市場を席巻した品種を開発した時期もありますが、近年では、平成14年に「夢甘香」という新品種を開発したものの、残念ながら現在は、栃木の「とちおとめ」、佐賀の「さがほのか」、福岡の「あまおう」といった他府県産の品種が市場の主流を占めております。実に50年近くも全国を市場とした売れる品種の開発ができていなかったことになります。西区でみても451アールの農地に27農家が栽培をしており、栽培技術も確立されてきていますが、全国的には兵庫県の知名度は今一つではないかと思います。ここは、ひとつ知事の強いリーダーシップのもと、新品種の開発を行い、「いどおとめ」として全国的に売り出してはいかがでしょうか。
しかし一方で、本県では新行革プランを推進しており、その中で、農林水産技術総合センターをはじめとする試験研究機関も改革に取り組んでおり、事業の選択と集中を進める上では、新品種の開発も例外ではないと聞いております。
品種の開発は、長い時間と多額の費用を要するもので、また近年、民間の種苗会社等の技術水準も相当に高くなっており、そのような中で、府県が取り組むのは非効率であるとの判断もあるようですが、だからといって、撤退してしまって、県として何もしないというのでは、折角の本県のポテンシャルを捨ててしまうことと同義であります。
そこで、本県として、優れた先見性を持って、民間や大学等との連携のもとに、産地間競争に打ち勝てる新品種の開発を進め、生産技術の開発・普及など生産基盤の強化策と相まって、産地育成を図っていただきたいと考えますが、ご所見をお伺いいたします。
3 兵庫楽農生活センターを拠点とする農業ツーリズムの展開について
4年前の一般質問において兵庫楽農生活センターを拠点とした魅力ある地域づくりについてお尋ねいたしました。井戸知事からは「兵庫楽農生活センターの周辺には、市民農園、観光農園など、農を生かした取り組みや、神出神社等の史跡も多い地域であることから、同センターを核としながら、周辺施設の相互連携の展開を図るため、JA、神戸市や地元自治会等を含めた連絡会議において、近隣観光農園等と共同で実施する収穫祭の開催などセンターと周辺施設との連携を強化する各種取り組みを検討し、魅力ある楽農生活を実践するモデル地域となるように努めます」との力強いご答弁をいただきました。
そこで今回はさらに踏み込み、兵庫楽農生活センターを拠点とする農業ツーリズムの展開についてお尋ねいたします。
地域の活性化を図るためには、観光などによる交流人口の増加も必要であり、特に最近は、経済発展により富裕層が増加する中国人の、訪日観光客が増加しております。
また、一方で、中国や台湾の富裕層では、日本産の米をはじめ、りんご、いちごなど農産物について、安全・安心・おいしい、という評価が定着しており、高価であるにもかかわらず、現地の百貨店で販売と同時に売れきれるなど、人気がある状況であります。
このような状況を踏まえて、兵庫県において、特色ある取り組みとして、いちごや米、果樹などの農業生産現場が見ることができ、体験もできる農業ツーリズムの展開を提案させていただきます。
私の地元、西区の農業公園では現在、神戸ワイン用のぶどう、なし、ももと言った果樹が栽培されており、また、その周辺では観光農園も盛んで、いちご狩りをはじめ、現在はなし狩り、ぶどう狩り、いも掘りが行われており、10月には、かき狩りもはじまり、神戸市民はもとより、遠方からも多くの観光客で賑わっております。また、施設園芸も盛んで、特に、神戸の軟弱野菜や、花卉など都市近郊農業も盛んに行われています。それに加えて神戸牛の生産地でもあります。
一方、兵庫楽農生活センターのある地は、神出神社のある雌岡山の麓にあり、神出神社の社伝記によると、「素盞鳴尊(スサノオノミコト)・奇稲田(クシナダ)姫命の二柱がこの雌岡山に降臨し薬草を採取していた住民の病苦を救い、農耕を指導された。」とあり、いにしえから、農耕に大変深い関わりのあった土地であります。また、中国の辛亥革命の指導者 孫文の経済的支援者であった呉錦堂氏が、明治41年から大正6年の10年間に、自分の夢であった大規模な果樹園をつくるため、神出町の小束野に土地を求め、故郷の中国淅江省から農民を呼び寄せ松林を開墾しました。その後、満蒙開拓移民者の西日本研修施設、県の農業試験場などそれぞれの時代に応じた変遷を経て、今日の兵庫楽農生活センターとなっており、同センターの直売所は、小束野の開墾を記念して建てられたとも言われる「移情閣」の面影を取り入れ、八角形の建物であります。また、小束野地区のほ場整備竣工記念碑の碑文には井戸知事により「呉錦堂翁の拓きし 小束野の里に 豊かな稔りあり」と読み込まれています。
来年、辛亥革命100周年の時にあたり、呉錦堂氏を顕彰することにより、すでに高いポテンシャルを持ったこの地周辺の探訪ルートを確立し、農業観光体験エリアとしてPRしていってはいかがでしょうか。
そこで、兵庫楽農生活センターにおいて、これらの取り組みを推進するとともに、農業生産現場が見ることができ、体験もできる農業ツーリズムの促進を図るべきと考えますが、ご所見を伺いいたします。
4 スポーツの振興について
(1) 地域活性化に資するスポーツイベントについて
スポーツは、人生をより豊かにし、充実したものとするとともに、人間の身体的・精神的な欲求にこたえる世界共通の人類の文化の一つであります。心身の両面に影響を与える文化としてのスポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであり、人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、極めて大きな意義を有していることから、その意義を踏まえて、促進を図っていくことが重要であります。
兵庫県では、「のじぎく兵庫国体」「のじぎく兵庫大会」を契機として高まった県民のスポーツへの関心及び全国トップレベルにある競技力等の継承・発展を図るとともに、県民一人ひとりが“いつでも、どこでも、気軽に”スポーツに参加できる環境整備の推進を図っております。
そのような中、スポーツの多様な意義の中で、今、スポーツイベントの開催による地域活性化の効果に注目が集まっております。
東京都では、平成19年2月に都心部で行う3万人規模の市民マラソンを実施し、都心を走ることができることや市民ボランティアのおもてなしなどにより、昨年度の応募数は約31万人と人気を博しており、その実施による東京都における経済効果ははかりしれません。
兵庫県においても、本年9月8日の実行委員会設立後、知事、神戸市長、実行委員会会長による共同記者会見で、「阪神・淡路大震災の教訓・体験を風化させない」を基本理念に掲げ、神戸市役所前を出発して海岸近くを西へ向かい、明石海峡大橋のたもとで折り返し、ポートアイランドにゴールする「神戸マラソン」を来年11月20日に開催することを発表しております。最大7時間という制限時間も大変魅力的であり、約2万人の市民ランナーが神戸市内を駆け抜けることになり、大いに注目されているところであります。一方、大阪や京都でも同様の市民マラソン大会を検討しているとのことから、兵庫・神戸ならではのおもてなしも期待されるところです。
また、私も参加を予定しておりますが、スローライフを実践するために、自転車で淡路島を一周する「淡路島ロングライド150」が10月31日に初開催され、民間主導ではありますが、淡路島地域が一体となり地域活性化を目指すものであり、大いに期待しております。大会の出走受付が前日ということもあり、前泊する参加者も見込まれ、島内の経済効果も期待されます。
その他に、毎年11月に2日間、神戸市が主催する六甲全山縦走大会で、今年は9月1日の申し込み時に、郵便受付も含め、定員各2,000人のところ、1時間半で申込用紙が完売するなど、スポーツイベントに対する関心は高くなっております。「神戸マラソン」を開催するにあたっては、全国から多くの市民ランナーに参加していただくことは、もちろんであるが、楽しみにしている兵庫県民にも大勢参加して頂くためにも、兵庫県民枠も必要ではないでしょうか。
交通の便もよく、全国から人が集まりやすい立地にある本県の特性と魅力ある世界的観光資源である世界一の架橋大橋・明石海峡大橋を借景としたマラソンやサイクリングの開催は、工夫次第では、兵庫県にあたえるPR効果や経済波及効果は莫大なものとなると思われます。(出来れば、明石海峡大橋そのものを活用できれば、さらに効果があると思いますが・・・。)
そこで、地域経済が低迷する中にあって、観光産業をはじめとする地域経済に多大な効果をもたらすとともに、もてなす住民にとっても、地域の良さの再発見など地域に誇りを持つことにもつながり、地域の元気につながるスポーツイベントの開催について部局横断的に積極的に取り組む必要があると思いますが、どのように振興していくのか、ご所見を伺います。
(2) 道路を利用したスポーツイベントに伴う交通対策について
また、マラソン、サイクリング、自転車競技など公道を利用する場合は、当然のことながら一般の交通に障害となってしまうわけであり、交通規制や警備など警察の協力と理解が不可欠でありますが、明石市における歩道橋事件以来、兵庫県警は警備を重視するあまり、計画段階での主催者側に対する指導が厳しく、なかなか許可が得ることが難しいとの話も聞いております。もちろん安全が最優先であることに異を唱えるものではありませんが、「羹に懲りて膾を吹く」では地域の活性化は図れません。
そこで、公道を活用するスポーツイベントに対して、地元・主催者と協力の姿勢で取り組む必要があると考えますが、警察本部長のご所見をお伺いします。
5 神戸第三学区の普通科等定員の適正配置等について
県教育委員会では、平成21年度に「兵庫県高等学校通学区域検討委員会」を設置し、全県的な見直しを含めた県立高等学校全日制普通科における通学区域の望ましいあり方について検討を行い、本年4月にその中間報告がとりまとめられました。
その報告では、生徒がそれぞれの能力・適性、興味・関心、進路希望等に対応した高校を選択できるようにするためには、各学区内に生徒にとって望ましい多様な選択肢を確保する必要がある。また、魅力ある高校づくりをさらに推進・発展させるためには、学区を統合し、通学区域を広げる必要があるとしております。
今後、具体的に協議を進めていかれると思いますが、通学区域を広げる検討にあたっては、今後の生徒数の推移が観点の一つとされております。少子化が進む中にあって、今後、中学校を卒業する生徒数も減少することから、通学区域の見直しに併せ、県立全日制高校の定員減を検討しているのではないかと危惧しております。
私の地元である神戸第三学区も、今後、中学校を卒業する生徒数の減少が見込まれており、単純に考えれば定員減は避けられない状況であります。
しかしながら、神戸第三学区は、平成22年度3月の中学校卒業者数に比べ、現行の学区内普通科等の定員総数が少なく、隣接する北播、明石学区でも10人中6.5人以上が公立高校普通科等に進学できるのに対して、神戸第三学区は、学区内においては10人中4.7人しか公立高校の普通科等に進学できない状況になっております。神戸第三学区内の一部の中学校は、自由学区として明石学区等へ進学できることなどから、神戸第三学区の進学率については、神戸の他学区よりは、高いとのことですが、あくまでも結果であり、学区内への進学する機会の均等を確保するべきであります。
また、本年度より開始された、高校授業料無償化により、公立高校への進学希望者の増加も予想されることから、神戸第三学区の生徒の公立高校普通科等への進学は、より厳しい状況になると予想されます。
公立高校普通科等へ進学する機会の均等を図るためにも、通学区域の見直しに併せて、普通科等の定員の適正配置も検討すべきと考えます。
そこで、今回の通学区域の見直しに併せて、公立高校普通科等の定員数の見直しを行い、各学区の公立高校への進学の機会均等を図るべきであり、特に、神戸第三学区については、少なくとも学区統合までの間、ただでさえ少ない普通科等の定員を生徒の減少にあわせて一律で減らすべきではないと考えますが、ご所見をお伺いします。
また、学区を統合するにあたっては歴史的、地理的要因も勘案し、隣接する地域事情も考慮し、神戸第三学区においては、明石学区等への自由学区も残していただけるものと思うが併せて、当局のご所見をお伺いいたします。
6 神戸市西区の警察機能の強化について
この件につきましては、私が議員になって以来、当局に対して要望してまいりましたし、平成18年の11月定例県議会においても質問いたしました。
また、我が会派の杉尾議員も本年2月の定例県議会において質問しておりますが、喫緊に対応すべき課題でもあることから、少し別の角度から質問させていただきます。
神戸西警察署は、神戸市の西端に位置する西区を管轄し、その範囲は、東西約15キロメートル、南北約13キロメートル、その面積は、神戸市全体の約25%を占めています。管内人口は、約25万人で、神戸市の中でもっとも多く、今後も増加していく見込みであり、管内の面積が広大であることから、自動車利用が多く、交通事故などの警察事案も多発傾向にあり、引き続き神戸西警察署の警察官の増員など、機能強化が必要であると考えております。
現在の神戸西警察署は、平成3年に西神中央駅の近くに建設されて以降、管内人口の増加に伴い、現在では、署員は約320名と倍増しており、建物は何度かの増改築を行ったものの、狭隘化は否めない状況であります。
また、管内の犯罪情勢をみますと、玉津、岩岡、伊川谷などの地域での警察事案が増加しており、これらの地域への対応については、現時点の神戸西警察署から向かうには距離的な関係などから、迅速な初動対応という点で、不安をぬぐえません。これらの地域に対する警察機能の強化が急務であります。特に区の南部に対する警察機能の強化は喫緊の課題であります。
先ほども申し上げたように、神戸西警察署は、西神中央駅に近くにありますが、西区管内は広いうえに、玉津・平野・神出は、国道175号沿いにあり、これらの地域の方は、乗用車や明石駅に向かうバスの利用が多いことから、現有施設のさらなる増改築が困難であるならば、例えば、交通や生活安全を取り扱う警視派出所を国道175号沿いに設置することも一つの方法であると考えております。
また、現在、神戸市では、区役所の改築等が進められており、西区役所もこの10年の内に改築が進められると聞いております。西区内における交通の要所にある区役所は、警察の機動力を考えたとき、大変魅力的な場所にあり、その改築の際には、警察機能を併設することにより、さらに地域の治安強化が図れるものと考えます。
そこで、神戸市西区における警察機能の強化を図るため、現有施設の整備をはじめ、提案している機動力を備えた警視派出所等の設置などについて、前向きに検討すべき時期に来ていると思いますが、ご所見をお伺いします。
7 阪神高速7号北神戸線の最高速度の引き上げについて
阪神高速7号北神戸線は、神戸市西区の第二神明道路、伊川谷ジャンクションから西宮市の中国自動車道へ至る総距離35.6kmの自動車専用道路であり、1日に3万台が通過する幹線道路であります。
しかしながら、本線は昭和50年に計画された時に、設計速度が時速60km/hにされていることから、全線の最高速度は60km/hとされております。
これまでの高速道路等については、国が建設前にインターチェンジ間の交通量などを予測し、それを基に、カーブの大きさや幅員と同時に「設計速度」を定めることとなっております。この設計速度に基づいて、各都道府県の公安委員会が、設計速度以下で、規制速度を決めております。
しかしながら、直線で見通しが良い場所などでは、規制速度より速いスピードで走っていても問題がないと感じることも多く、さらに設計当時に比べて、自動車の性能、安全装置の向上や道路環境の改善も進んでおります。
このような状況から、警察庁では、国会などでも実勢速度との差が大きいと指摘された阪神高速7号北神戸線で、平成20年10月に調査を実施しました。その結果、規制速度は、60km/hであるが、実勢の速度は80~100 km/hであり、事故が多く発生している状況ではないことを確認しています。
この結果や研究会での検討を受けて、警察庁では、昭和43年に速度基準を制定後、42年を経過して初めて、制限速度を、実態に合わせて引き上げる方針をこの8月に発表しました。
新基準では、カーブの半径や勾配、道幅など道路構造に関する要素を基礎とし、4~5キロ程度を単位に規制が設定できるようになり、時速60~80キロに規制され、中央分離帯のある区間を、都道府県警が年内に対象を選んで見直し計画を策定し、可能な区間について、年明け以降に規制速度を10~20キロ引き上げる方針であります。
この件につきまして、平成17年度予算特別委員会において、道路の構造あるいは交通量などの交通環境、あるいは安全設備の整備状況、交通事故の発生状況等を勘案して、規制速度を設定するべきと質問させていただきました。先ほども申し上げましたが、阪神高速7号北神戸線は、時速60キロに規制され、中央分離帯のある道路であり、国の調査においても、問題のない区間であると認定されていることから、安全が担保されるのであれば実態に応じた制限速度の引き上げを期待しております。
そこで、阪神高速7号北神戸線の制限速度の引き上げについて、どのように考えているのか方針をお伺いします。