質問日 令和6年3月5日(水)
質問者 小西 ひろのり(ひょうご県民連合)
1 パートナーシップ制度について
兵庫県でも4月にパートナーシップ制度の運用が開始されます。
2月定例会の一般質問において、パブリックコメントでの賛成意見が約73%である一方、反対意見も約15%あったと答弁がありました。
北海道札幌市においても、2017年6月1日より同制度を開始するにあたり、パブリックコメントを行ったところ、寄せられた否定的な意見の中には「少子化が進むのではないか」とか「家族制度とか結婚制度が崩れるのではないか」といった懸念の声があったそうです。
しかし、この声が制度導入の必要性を改めて認識することにつながったとの記事があります。
制度検討当時の同市男女共同参画課長は、「いわゆるマイノリティの方たちは、本当にあちこちでこんなふうに思われているんだな、こんな偏見のある中で暮らしていらっしゃるんだということが分かった。だからこそ本当に制度が必要だという思いを強めた」、「導入したことで市民の理解が広がったと感じている」と2018年のNHKの取材において語っています。
さらには、「性的マイノリティの方達は、存在を知られていないだけで、みなさんと同様に当たり前に生活しています。生きづらさを抱えながら、声を出して言えない人がいる状況を解消することが必要だと思っています」とも続けています。
兵庫県での制度導入に伴い、神戸市のライフパートナー制度をはじめとした先行市町や近畿各府県との連携、相互利用、ファミリーシップ制度の整備も必要であると考えますが、4月の制度運用開始に伴う現状と課題について当局の所見をお伺いします。
2 SNS誹謗中傷等対策強化事業におけるネット上の人権侵害抑止に係る条例について
新聞やテレビ、マスコミなどでも報道されておりますように、インターネット上の差別や偏見、人権侵害は後を絶ちません。
また、兵庫県においても、県人権啓発協会によせられるインターネットに関する人権相談は、毎年150件を超えています。
このような状況を踏まえ、県ではネット上の差別的な書込み等を抑制するためのインターネットモニタリングを市町と連携して実施し、発見した特に悪質な書き込み年間約200件について掲示板管理者等へ削除要請を行っていますが、それによる削除率は半数程度に止まっています。
しかし、モニタリングの実施や削除要請はあくまで対症療法であり、本来の目的はネット上での人権侵害がなくなること、すなわち差別する人がなくなることです。
あらゆる人権的な差別をなくすために、人権推進行政を強化すること、一刻も早く人権侵害抑止に係る条例の制定が必要と考えますが、どのようなスケジュール感で検討していくのか、当局の所見をお伺いします。